SUPER FORMULA Rd3 FUJI 2017年7月9日 <決勝>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- SUPER FORMULA 決勝結果
- #1 国本 雄資 リタイア / #2 石浦 宏明 優勝
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2017年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦で、予選2番手からスタートしたP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明が今シーズン初優勝を飾り、シリーズランキングでもトップに浮上した。ポールポジションからスタートした国本はトップを快走するものの、マシントラブルにより残念ながらリタイアに終わった。
予選日に引き続き、朝から30℃を超える暑さに包まれた富士スピードウェイ。スーパーフォーミュラで自身初のポールポジションを獲得した国本雄資は、午前9時10分から始まったフリー走行では決勝を見据えたロングランのチェックを行っていた。石浦はセッション終盤の数分で一気にベストラップを更新し4番手という結果でフリー走行を終了。午後2時過ぎから始まる決勝に向けて、チームは準備を進めていった。
スタート直前に設けられているウォームアップ走行は、コースコンディションチェックなどがメインで僅か8分のセッションだが、ここでもP.MU/CERUMO・INGINGは国本が3番手、石浦が4番手と上々のタイムをマーク。気温32℃、路面温度44℃というコンディションで55周の決勝レースがスタートした。抜群の飛び出しを見せたのはポールシッターの国本。一方の石浦は出遅れてしまい、2列目にいた2台に先行を許しオープニングラップを4位で終えることになった。国本はファステストラップを出しながらレースをリードし、4番手から石浦が追いかける展開で決勝レースは進んでいった。
後ろとのギャップをどんどん広げていく国本に対し、先行された2台によってペースが上げられない石浦だったが、13周目に3番手を走るマシンが、翌周に2番手を走るマシンが早めのピットインを選択。これで前方がクリアになった石浦は、トップを快走する国本と共に2台で後続を引き離していく。その後更に石浦は国本を上回るペースを見せ、10秒近く開いていた2台のギャップはみるみる縮まり、30周目には4秒近くまで接近。ここで、国本が先にピットへ向かい、チームはタイヤの4本交換とガス補給を済ませ、国本をコースへと送り出した。ところが、コースへと戻った国本からマシンの異変を伝える無線がチームへと届く。国本はもう一度ピットへ入りマシンチェックをしてコースに戻るが、症状は改善されず再度ピットイン。今度はタイヤを交換するも、マシンの異変は解消せず、惜しくもここでリタイアとなった。
国本の思わぬトラブルによりトップに躍り出た石浦は、その後も自身のファステストラップを塗り替えながらハイペースで周回を重ねていく。38周を終えたところでピットへ向かい、タイヤの4本交換とガス補給を済ませてコース復帰。全車がピット作業を終えて順位が整理されると堂々のトップへと返り咲いた。その後、ファステストラップは2番手から追いかけるマシンに譲ったものの、最後まで危なげない走りを見せ後続を寄せ付けずチェッカー。昨年の第2戦岡山大会以来となる勝利を飾った。
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ドライバー/#1 国本 雄資
「ピットに入る前から、何かクルマの様子がおかしいと感じてチームに伝えました。最初はタイヤに問題があったのかと思ったのですが、タイヤを換えても症状は消えず、サスペンショントラブルでのリタイアになりました。予選もうまく戦えたし、スタートも一番良かったと思います。レース中のペースも本当はもっと速かったと思っています。そういう部分に関してはいい週末でしたが、トラブルで結果が残らなかったのは非常に残念です。いろいろなものがつかめた週末ですが、サーキットが変われば状況も変わる可能性があります。今回はうまく組み立てられたし、いい戦いはできたと思います」
- ドライバー/#2 石浦 宏明
「今シーズンは早い段階で勝たなければチャンピオンシップは厳しいと感じていたので、今回は勝ちたいとは思っていましたが、実際は予選から国本に流れがありました。決勝でもスタートを失敗してしまい、厳しいレースになるだろうと思っていたのですが、展開に恵まれました。チームとしては1-2が見えていたのでそこは悔しいですが、僕のプッシュも周りに伝わったと思うし、それがこの結果につながりました。速いクルマを用意してくれたチームには感謝しています。それと、自分の力を出し切れて、今はすっきりしています。シリーズランキングでトップに立ちましたが、さらにリードを広げられるよう、次も頑張ります」
- 監督/立川 祐路
「まずは、石浦の優勝を喜びたいと思います。全体を通して、非常に貫禄のあるレースを見せてくれました。ただ、今日は正直1-2でいける展開でしたし、その可能性は大いにあったと思うので、国本のマシンにサスペンショントラブルが出てしまったことが非常に残念です。今週の国本は本当に速かっただけに、トラブルに関しては申し訳ないと思っています。しかしこれで終わりではないので、これから巻き返せるはず。今度はトラブルを出さずに、2台でチャンピオンシップを争っていければと思っています」
- 総監督/浜島 裕英
「国本には申し訳ない結果になりました。速さは見せられたし、その速さがあったから石浦が優勝できましたが、2台をチェッカーフラッグまで持っていけなかったのは残念です。もう一度原因を追究し、再発防止に努めます。クルマが良くなっているのは確かですから、それをしっかりと結果で示せるよう、次戦も頑張ります」