SUPER FORMULA Rd1 SUZUKA 2018年4月21日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- SUPER FORMULA 公式予選総合結果
- #1 石浦 宏明 6位 / #2 国本 雄資 9位
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2018年の全日本スーパーフォーミュラ選手権が鈴鹿で開幕。21日には、季節が早まったかと思われるほどの暑さの中で公式予選が行われ、P.MU/CERUMO・INGINGの2台は石浦宏明が6位、国本雄資が9位となった。
昨年まで、3年連続でドライバーズタイトルを獲得し、チームタイトルも連覇を果たしたP.MU/CERUMO・INGING。今季は新たなスポンサーも加わり、車名も「JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14」となった。ドライバーラインナップはディフェンディングチャンピオンの石浦、2016年王者の国本が揃って今シーズンもステアリングを握る。立川祐路監督、浜島裕英総監督という盤石の体制も堅持し、ドライバー/チームの両タイトル連覇を目指す。今季のSUPER FORMULAは、全戦においてミディアムとソフトの2スペックのタイヤが採用される。そのうち、ソフトタイヤに関しては仕様が変わり、よりエキサイティングな戦いが期待できるようになった。シーズンオフに行われた公式テストでは、どのチームもこの新しいタイヤの特徴をつかもうと積極的に走行を重ねていた。
開幕戦のレースウィークは全国的に快晴に恵まれ、各地で夏日の気温を記録するほどの暑さになった。併催されている2輪レースのセッションが延長した為、スーパーフォーミュラのフリー走行は定刻より遅れて10時25分にスタート。他のマシンのクラッシュで赤旗が2度出るなど、予定していたメニューをこなすのも難しい中で、国本が12番手、石浦が13番手のタイムを記録。十分な手ごたえをつかんだとは言い難い順位になったが、ここから挽回するため、チームは予選に向けてさらに準備を進めていった。
公式予選は、この日最後の走行セッションとして、Q1が午後3時45分にスタートした。日は傾きかけていたものの、気温は23℃、路面温度は33℃を記録しており、午前中のフリー走行とあまり変わらないコンディションでのQ1となった。なお、レギュレーションによりQ1は全車ミディアムタイヤ装着が義務付けられ、ソフトタイヤでのアタックはQ2、Q3のみとなっている。セッションが始まったと同時に、揃って先頭でコースへと出ていった石浦と国本は、コースコンディションを確認しながらそれぞれ1分40秒台、1分39秒台のタイムを記録してピットイン。残り時間が7分を切ったところで再度コースへと戻り、ウォームアップラップを終えてからアタックに入った。石浦が1分38秒411で暫定4番手につけ、直後に国本が1分38秒224で逆転。最終的に、国本が10番手、石浦が14番手となり、2台が揃ってQ2に駒を進めることに成功した。
Q2では、残り時間が20秒を切ったところで1台のマシンがコースアウトし、セッションが赤旗中断に。この時点で、石浦は暫定5番手、国本が8番手につけていたが、残り時間が3分に延長されてセッションが再開されると、ノックアウト圏内にいたドライバーたちが自己ベストタイムを更新。国本も、新品のソフトタイヤを投入してタイムの更新に挑んだが、わずかに届かず。最終的に9番手となり、明日のグリッドを決定することとなった。
Q2を7番手で通過し、ポールポジション争いに進んだ石浦だったが、すでに2セットのソフトタイヤをQ2に投入してしまい、Q3はユーズドタイヤで挑むことに。何とかプッシュしたものの、Q2での自己ベストタイムを更新することができず、6番手に留まった。上位グリッドには食い込めなかったものの、明日は2台揃ってポイント獲得圏内からのスタート。綿密な作戦とピット戦略を駆使してチーム一丸となり今シーズン最初の表彰台を目指す。 -
ドライバー/#1 石浦 宏明
「昨日の走り出しはフィーリングが良かったのに、今日は朝のフリー走行で全く感触が変わっていました。昼休みの間にエンジニアといろいろ話した結果、Q1は基本のセッティングからアジャストして挑んだのですが、またコンディションが一変し、アジャストが裏目に出てしまいました。幸いQ1をなんとか通過したので、Q2に向けては昨日フィーリングが良かった状態にクルマを戻したら、タイムを出すことができました。Q3はユーズドタイヤだったのでタイムは出ませんでしたが、フィーリングとしてはトップ争いができるぐらいの手ごたえをつかんだものの、それでも上位とは大きなタイム差があったので、その原因をしっかりと分析しなければと思っています。決勝は予選とは別で、作戦の選択肢も広い。明日のフリー走行でロングランをしてから決めたいと思います」
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ドライバー/#2 国本 雄資
「昨日の走り出しからクルマのバランスもグリップ感も思っていたものではなく、メニューもこなせないまま今朝のフリー走行に入りました。ここでも状況はあまり変わらず、ここまで苦しい鈴鹿戦は本当に久々という感じです。予選のQ1をミディアムタイヤで走ったところ、ようやくバランスが取れてきましたが、普段はこの状態でフリー走行からクルマを仕上げているので、いつもより進め方が遅れている状態でした。予選前の目標はQ3進出でしたが、本当に僅かなところで届かず、非常に悔しいです。クルマのいい状態を体が覚えているうちに、少しでも問題解決に兆しが見えるようにしないといけません。明日は作戦の幅もあるし、チャンスもあると思います。最善の策を選んで、まずはポイントを獲れるよう、自分ができることをしっかりとやりたいと思います」
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監督/立川 祐路
「金曜から走り始めましたが、今日はコンディションの変化でクルマの状況も一変してしまいました。苦しい状況の中で多少アジャストもしつつ挑んだQ1では、なんとか2台揃って通過しました。石浦はそこからQ2、Q3とクルマの様子がいい方向に進み、コンディションも良くなってきたので、今週考えられる中で最善のポジションを得られたと思います。国本は惜しくもQ3進出はなりませんでしたが、石浦とそれほど大きな差はないので、明日は2台揃って上位に行けるようにしたいです」
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総監督/浜島 裕英
「今年の2種類のタイヤと路面との関係性を十分に把握できていないことが、今日の結果に影響したと考えています。3月の公式テストと今週末とでは、路面温度で15℃ぐらい違っていますから、この条件の大きな違いで誰もが暗中模索状態になっているのだと思います。明日のレースも何が起きるか分からないわけで、まずはしっかりとチェッカーを受けること、そのためにピットもきっちりと作業をすることが大事です。それがチームに課せられていることだと思うので、頑張ります」