FORMULA NIPPON 特別戦 FUJI 2012年11月17日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:雨 | コース状況:ウェット
- 公式予選総合結果
- #38 平手 晃平 7位 / #39 国本 雄資 3位
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平手晃平、国本雄資を擁し、国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンを戦うProject μ/CERUMO・INGING。日本を代表するふたつのカテゴリー、FニッポンとスーパーGTを同時開催する特別戦であるFUJI SPRINT CUP。今年で3回目の開催となるが、2カテゴリーを戦うチームにとっては非常にタイトで忙しい週末となった。
イベント初日の午後0時から1時間、フリー走行が行われた。天候は朝から雲ひとつない晴天となったが、気温は12度と肌寒い。このセッション序盤で平手と国本は最高速を意識した走りを見せ、国本が310.167km/hで3位、平手が309.633km/hで2位につけた。Project μ/CERUMO・INGINGの2台ともいったんピットインしてセッティングを変更。国本が1分24秒834台をマークして6位につけたが、平手は1分25秒台と思うようにペースが上がらない状態が続いた。セッション後半、国本は1分24秒519にタイムアップしてその時点で3番手に。その後国本のタイムを上回る車両があり結果的には5位に落ち着いたが、手応えのある内容となった。いっぽう平手は1分25秒181で14位という結果でフリー走行を終えた。
予選が行われる17日は朝から冷たい雨が降り始めた。今大会は1台ずつマシンがコースインし、3周目に1周のみのアタックを行い、そこでのラップタイム順位で日曜の決勝グリッドを決するというスーパーラップ方式を採用。また最高速を計測し、トップ3には副賞が贈られることになった。雨天のため予定されていた午前10時15分より10分早まった午前10時5分に公式予選がスタートした。気温9度、そして路面温度も9度と冷え込んだ富士で、6番目にコースインした国本が水しぶきを上げながら走行。ホームストレートでウェービングしながらタイヤを温めていく。そしてオーバーテイクランプを点灯させてアタックラップに入った。最高速はこの時点で2番手となる270.948km/hをマークして1コーナーへ進入。ターゲットタイムはその時点でのトップタイムである1分42秒129だ。国本はコカ・コーラコーナーまでのセクター1で、ベストタイムである21秒557を記録。さらにダンロップコーナーまでのセクター2でも30秒246とベストタイムを更新。ダンロップコーナー立ち上がりと最終コーナーからの立ち上がりでは若干マシンバランスを崩しそうになりながらも、懸命にアタックを続け1分40秒927のタイムでトップに躍り出た。
国本のアタック途中からやや増えてきた雨の量はその後も徐々に増えてきて、国本の後に走行する車両は1分44秒台と国本のタイムを更新できない状態となった。そして10番目に平手がコースイン。雨がピークという難しいコンディションながら、平手はオーバーテイクランプを点灯させてアタックラップに入った。ヘビーウェットコンディションのために、コース中盤までのセクター1、セクター2とも国本のマークしたターゲットタイムには及ばないものの、ていねいな走行を続けるためにマシンが暴れることもなく、1分42秒439のタイムでこの時点で3位につけることとなった。しかし残念なことに平手の走行後から雨量は徐々に減り、コース上の水量も減っていくこととなり、結果的には国本がFニッポンでの過去最高位となる予選3位を獲得。また平手も予選7位という好ポジションを得ることになった。なお最高速はProject μ/CERUMO・INGINGの2台ともトップ3には残ることができなかった。18日の決勝レースはドライコンディションが予想され、22周というスプリントレースだけに一段と激しいバトルが予想されるが、Project μ/CERUMO・INGINGの2台とも十分に表彰台を狙える位置にあり、いかに予選での好調さを持続させるかに期待がかかる。
ドライバー/#38 平手 晃平
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「昨日のフリー走行は思うようにタイムが上がらず、セッション終了後にリヤの足回りをいじるなどして今日の雨の予選に備えました。コースコンディションは僕の時間が最も雨量が多く、とても根性のいる予選アタックになりましたが、そんな雨の中でのコンディションでもタイヤのグリップが増えていいタイムが出せました。とにかく路面から浮きながら走っているような状態でしたから、滑らせないようにアクセルコントロールに気を使いながらアタックを続けました。僕の走った後は雨も弱くなり路面コンディションが良くなっていったので、順位が落ちたのは仕方ないですね。まだ納得できていない部分もあるのですが、明日はドライコンディションになるでしょうし、セッティングの変更も昨日今日とうまくいっているので、決勝レースではぜひ表彰台を獲得して今年のレースを締めくくりたいです」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「アタックしたタイミングは雨の量が少なかった時間帯でしたから運が良かったですし、うまくアタックできたと思います。そんな中でも自分なりに結構攻めてウェットコンディションなりのタイムが出せました。自分の中でも満足できるアタックでした。そのまま雨量が多いままであればポールポジションだったでしょう。それでも3番手という好結果のは初めての経験なので満足です。最高速は昨日のフリー走行での最高速を意識しながらも、最高速ベストを取ろうとまでは考えず、うまくタイヤを温めることを考えて走りました。明日の決勝レースはドライコンディションになると思うので、楽しんでレースをしたいですね。昨日のドライ路面でのフリー走行も調子が良かったので、表彰台獲得のチャンスもあるでしょうし」
- 監督/立川 祐路
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「国本は自己ベストとなる予選をしました。雨の中でのワンラップアタックはぶっつけ本番のようなもので非常に難しいのですが、よく攻めて頑張って走りました。明日に向けてもいい感じで終えられたと思います。昨日のフリー走行でも調子が良かったし、明日はドライコンディションになるでしょうから、表彰台獲得に期待がかかるでしょう。
平手は雨がちょうどピークの時間帯だったのでかなり厳しい状況でのアタックになりました。しかしそのような中でも素晴らしい走りを見せてくれました。雨の中ではダントツに速かったと思います。コンディション的についてなかったわりにはそこそこの順位に行けたと思いますし、明日のレースは思い切って戦えば結果は残ると思い期待しています」