INGING MOTORSPORT

FORMULA NIPPON ROUND 6 SUGO 2012年9月22日 <予選>

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予選  ▶ 決勝
天候:曇りのち晴れ | コース状況:ドライ
公式予選総合結果
#38 平手 晃平 16位/#39 国本 雄資 11位

 平手晃平、国本雄資を擁し、国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンを戦うProject μ/CERUMO・INGING。前戦もてぎでは惜しくも2台そろってのポイント獲得こそならなかったものの、平手が粘りの走りで8位入賞を果たし、これでチームとして3戦連続のポイント獲得としたチームは、2台体制となった今季はそのメリットを徐々に結果に結びつけ、安定した戦いを展開していると言って良いだろう。全7戦で行われる今シーズンも、早くも残り2戦。いよいよProject μ/CERUMO・INGINGはみちのく宮城県はスポーツランドSUGOでの第6戦を迎えた。

 金曜に特別走行枠が30分間設けられたことで、今回ピット設営など搬入作業は木曜のうちに済ませたProject μ/CERUMO・INGING。その30分間は生憎のセミウエットセッションとなってしまったが、ここで土曜の予選に向けたウォームアップを終えた平手と国本は、土曜朝午前9時からのフリー走行に臨んだ。

 1時間で行われたこのセッション、曇り空ながら前日の雨は上がり、ほぼドライコンディションでのスタートとなった。セッション開始と同時にピットアウトした国本は、いきなり計測4周をこなすと1分09秒280までタイムアップ。ウエットから回復したばかりの路面とあって、様子を見る陣営も多く僅か5〜6台のみの走行に留まった序盤ながら、国本はこのタイムで2番手に。一方の平手は国本のピットインと前後するようにピットアウト。同様に連続周回に入ると、こちらは1分08秒657にまでタイムを上げて午前9時15分にピットイン、まずは7番手あたりにつける。

 ともに最初のピットインを終え、ピットでセットアップに修正を加えるProject μ/CERUMO・INGINGの2台だが、その間にSPコーナーではアンドレ・ロッテラーがスピンアウトを喫するなど、前日の雨の影響か、ドライコンディションとはいえあまり路面状況は良くないようだ。

 午前9時24分、平手がピットアウトも1分09秒417を計測したのみで再びピットへ。国本もピットを離れ、1分08秒706へとタイムを上げるが、ともにピットイン&アウトを行いながら、セットアップ作業に集中していく。しかし、午前9時38分、国本が1分08秒401にタイムアップしてこの時点での7番手に浮上したところで、トップタイムをマークしていた中嶋一貴がSPコーナーでクラッシュ。このためセッションは赤旗中断となってしまう。

 午前9時51分、残り9分となってセッションは再開。ここでユーズドタイヤでセットアップのフィーリングを掴んだ平手と国本は、ニュータイヤに履き替えて終盤にコースインしたものの、残り5分を切ったところでSPコーナーで今回スポット参戦の佐藤琢磨がクラッシュ。さらにハイポイントコーナーで中嶋大祐もスピンアウトするなど、黄旗区間が複数出来る状況となり平手、国本はタイム更新はならず。

 結局国本は11番手、平手は15番手という状況でProject μ/CERUMO・INGINGの2台はフリー走行を終えることとなった。

 今大会もノックアウト方式が採用されているフォーミュラ・ニッポン。このためProject μ/CERUMO・INGINGはまずは午後1時40分から始まったQ1に挑むこととなったが、まずはQ2進出権を確保するためにこの20分間のQ1では上位13番手までに食い込む必要がある。

 満を持してピットを離れた平手は、ゆっくりとタイヤを温めつつ、まずは1分15秒509をマーク。やや遅れてコースインした国本は、同じく1周目を1分16秒091とするが、セッション半ばでのライバル勢のタイム更新もあり、この時点では国本13番手、平手17番手とProject μ/CERUMO・INGINGの2台はQ2進出に向けて危険なゾーンに留まっている状況。

 翌周のアタックを1分08秒885としてタイムアップした平手だったが、ポジションは14番手。一方国本はここで好アタックをうまくまとめ、1分07秒751とここまでの自己ベストを更新、一気に7番手に浮上を果たす。

 Q2進出を確信してピットに向かう国本に対し、Q1敗退圏内にいる平手はクールダウンラップを挟んだ後、さらなるアタックを続けたが、残念ながらタイム更新を果たせないままセッションは終了。国本は無事Q2進出を果たしたものの、惜しくも平手は最終的に16番手とQ1での敗退が決定、予想外に2台の明暗が分かれる結果となってしまった。

 午後2時10分にスタートしたQ2は7分間と短いセッション。このQ2の上位8台がポールポジションを決するQ3への進出を果たすこととなるが、このセッションでは各ドライバーが1アタックに懸けるため、全車が残り5分となってからのコースインに。もちろん国本もここでピットを離れる。

 コースに出た国本は、タイヤを温めつつ1周目を1分13秒612とすると、翌周に渾身のアタックを敢行も、タイムは1分07秒924と、Q1での自己ベストタイムを上回れない。ファイナルラップにもアタックを続けた国本だったが、ここでも1分08秒364に終わりタイムアップはならず。インターバルに施したセットアップ変更が思うように機能しなかったか、Q3進出を果たせず国本はこのQ2で11番手に。

 この結果、明日の決勝でProject μ/CERUMO・INGINGの2台は国本11番手、平手16番手という苦しいグリッドからの戦いを強いられることとなった。しかし、明日の日曜の菅生では雨もようとの予報もあり、決勝では何が起こるか分からない展開が予想されるだけに、チーム一丸となっての追い上げのレースを期待したい。

2012年Round6 予選ドライバー/#38 平手 晃平

 「菅生では去年もあまり良くはなかったものの、今年はクルマも新車に変わって期待していた部分もあったのですが、朝の走り出しからアンダーもオーバーも両方が混在しているような状態でクルマが全然踏ん張ってくれなくて。もう少しグリップしてくれるように対策をしてみたのですが、それでもまったく改善されず、いったい何が原因でこういう状態になっているのかが見えていない感じです。Q1でも最初に履いたユーズドタイヤと後から履いたニュータイヤでのフィーリングの違いもあまり感じられませんでしたし、ちょっとエンジニアも僕もお手上げに近い状況で、このままでは明日が雨でも晴れでも苦戦は免れないでしょうから、なんとしても不調の原因を洗い出して決勝に臨みたいと思います」

2012年Round6 予選ドライバー/#39 国本 雄資

 「これまでフロントのグリップが無くて、コーナリング中にグリップが抜けてしまうようなフィーリングがあったのですが、今回はクルマを大きく変えて来たことで、かなりフロントのグリップ感が向上したように思います。ただ、その分それに対してリヤのグリップが足りない方向になったので、朝からその点を重点的にセットアップして行きました。しかし、その症状が思ったほどには改善出来ず、Q1では7番手でクリア出来たものの、Q2では11番手と後退してしまい残念でした。インターバルに施したセットアップ変更が逆に悪い方向に行ってしまった感じで、それが今日の敗因でした。明日は11番手からのスタートですが、朝のフリー走行で決勝に向けて色々試してみて、良い方向に行ってくれればと考えています」

監督/立川 祐路

 「38号車の平手に関してはレースウィーク前に風邪を引いていたらしく、声もガラガラですし、病み上がりで体調も万全ではないのかもしれませんが、ちょっと朝から思うように行かずに苦戦しているようですね。一方39号車の国本は、朝からクルマの方向性は見えてはいたものの、Q2での最後の詰めというか、Q1からQ2に向けてのセットアップのアジャストに失敗してしまったらしく、惜しくもQ3進出はなりませんでした。前のライバル勢とのタイム差もあまりない状態ですから、小さな失敗だったと思いますが、少し残念でした。ただ、明日は雨という予報もありますし、決勝が荒れる展開になるかもしれません。11番手、16番手と後方からのスタートですが、雨となれば逆にチャンスですし、天候や展開をうまく味方につけて上位を狙いたいですね」

 
 
 
 
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