SUPER FORMULA Rd4 MOTEGI 2013年8月4日 <決勝>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:曇り時々雨 | コース状況:セミウェット→ドライ
- 決勝結果
- #38 平手 晃平 15位/ #39 国本 雄資 6位
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決勝日の朝に行われるフリー走行は、曇り空でスタートした。気温26℃、路面温度36℃と、予選日に引き続き過ごしやすい天気の中、P.MU/CERUMO・INGINGの2台はトラブルなくメニューをこなしていった。土曜日に1時間設けられていたセッションは予選に向けたセッティング調整に充てていたため、決勝レースを見据えたマシンバランスのチェックなどはこの30分間のうちに行わなければならない。平手、国本ともにピットワークのシミュレーションの後は周回数を重ねるロングランに入り、好感触を得ていた。
決勝レースもドライコンディションでスタートできるかに見えたが、午後一番のセッションとなった全日本F3選手権の決勝レース中にパラパラと雨が降り出す。いったん止んだものの、まだ雨を落としそうな雲はもてぎの上空にとどまったままで、スーパーフォーミュラのスタート進行時には再び小雨が路面を濡らし始めていた。午後3時15分にフォーメーションラップがスタート。このころには雨脚も若干強まり、路面は色が変わるほど濡れていた。タイヤを交換するほどの雨量ではないが、まだ温まりきっていないタイヤでスタートするには非常に難しいコンディションだ。4番グリッドの国本は蹴り出しが良かったものの、濡れた路面でホイールスピン。加速が鈍って順位を落としたが、前方で発生した接触アクシデントなどを巧みに回避し、5番手でオープニングラップを終えた。
一方10番グリッドの平手は得意のロケットスタートを決めて1コーナーまでで順位を上げていたが、目の前でバトルを展開していたマシンがコーナーの侵入で急ブレーキを踏んだところを避けきれず接触。フロントウィングを破損してしまう。空力バランスの乱れた状態でペースを上げられず、さらにコースオフも喫してほぼ最後尾まで下がってしまった平手は、給油のタイミングまで必死にマシンをコントロールし、11周を終えたところでピットイン。給油、タイヤ交換とともにフロントウィングを交換し再びコースに戻った。その後は上位陣に匹敵するペースを見せていたが、コースオフとウィング交換のロスを挽回するには至らず、15位でチェッカーを受けることとなった。
5番手でオープニングラップを終えた国本は、予選8位から順位を上げてきた小暮卓史に1秒を切る差で迫られていた。その後ろには山本尚貴、平川亮といった同世代ドライバーたちが控え、4台での5位争いを展開。国本は小暮とともに後ろの2台を徐々に引き離すと、さらにペースを上げて小暮との差も広げていった。ただし、決定的と言えるほどの大差をつけることはできず、再び2人の差は縮まっていく。ギャップが0.7秒ほどになった37周目に、まずは小暮がピットイン。「争っている相手がピットに入った次の周にピット作業に入る」という作戦通り、国本は38周目にピットに戻った。小暮と同タイムのピット作業であれば、国本は小暮より前でコースに復帰できる計算だったが、わずかに作業に時間を要し順位逆転。今度は小暮を追いかける展開となった。フレッシュタイヤに履き替えた序盤は自己ベストタイムを更新するハイペースを見せた国本だったが、周回数が進むにつれてじわじわと差を広げられる。それでも最後まで全力プッシュを続けた国本は、今季ベストリザルトとなる6位でチェッカーを受けた。ドライバー/#38 平手 晃平
「雨が降っていたのですごく滑りやすいコンディションだったのですが、スタートがとても良かったので3コーナーぐらいまででだいぶポジションを上げていたのですが、たぶん前で競っていたマシンがコーナリングでいきなりブレーキを踏んで、よけきれずに右フロント部分を引っかけてしまいました。ウィングが壊れてしまった状態でペースが上げられずに、90度コーナーではコースオフもしてしまいました。今日のレースはそれがすべてだったと思います。レース距離から計算して給油できるタイミングまでそのままの状態で走りました。レースは何が起こるかわかりませんから最後までプッシュしましたが、ペースは結構良くて、クルマのポテンシャルが高いことは実感できました。最終的に、ガソリンが少し足りないことが分かりスプラッシュのためにもう一度ピットに入ることになりましたが、流れの悪い週末だったなと思っています。残るレースは菅生大会と鈴鹿大会の2つになりました。今回良くなかった部分をしっかりと洗い出し、新たな気持ちで菅生に臨みたいと思います」 -
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「スタートでは思ったよりもタイヤがグリップせずにホイールスピンをさせてしまいました。その間に3つぐらい順位を落としてしまったのですが、前の方のマシンが接触したことで5番手にとどまることができました。前半スティントは小暮選手よりもいいペースで走れていたのですが、タイヤを替えたあとはブレーキも厳しくなってきて、終盤はペースを上げることができず、抜き返すことができませんでした。富士大会の時とは状況が違ったのですが、この2レースのクルマの状態をうまく擦り合わせていけば、菅生ではもっといいペースのクルマに仕上げられると思います。ピット作業では僕がストップする場所を行き過ぎたこともあって少しロスしてしまいました。抜かれないはずだったので悔しいですが、次戦挽回できるように頑張ります」
- 監督/立川 祐路
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「国本は、スタート直後の混乱もうまく切り抜けてくれました。序盤から難しいコンディションだったと思いますが、最後まで小暮選手とバトルをしながら最後まで耐えていたと思います。ピットアウト後に逆転されてしまいましたが、やれることはきちんとやってくれたし、前回よりもいい結果で終われたことは良かったです。もっと上に行くためには、もう少しいいペースで走りたいですね。これは次に向けての課題です。平手に関しては、1周目の接触がすべて。予選があまり良くなかったので、どうしても混乱するポジションからスタートすることになってしまいました。残念な結果ですが、気持ちを切り替えて菅生に臨みたいと思います」