SUPER FORMULA Rd4 MOTEGI 2016年8月20日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:雨のち晴れ | コース状況:ウェット→ドライ
- SUPER FORMULA 公式予選総合結果
- #1 石浦 宏明 2位 / #2 国本 雄資 5位
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2016年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦がツインリンクもてぎで開催され、P.MU/CERUMO・INGINGは全チームの中で唯一2台揃ってのQ3進出を果たし、石浦宏明が予選2位、国本雄資は5位となった。
シーズンの折り返し地点となる第4戦の舞台はツインリンクもてぎ。今大会では、これまでの大会で使用していたスペックのドライタイヤに加え、“ソフトタイヤ”を導入。2スペックのタイヤが登場することでよりコンペティティブなレースになることが予想された。前戦富士大会の終了後に1日だけタイヤテストが行われているが、金曜日のフリー走行では、前大会で使用した持ち越しタイヤしか使用が認められていないためここで試すわけにはいかない。予選前、唯一ソフトタイヤを試せる時間となっていたのが午前中のフリー走行だったが、前夜から分厚い雲が立ち込めていたツインリンクもてぎは朝から雨が降り、ウェットコンディションに。ここでP.MU/CERUMO・INGINGの2台は国本が2番手、石浦が4番手タイムとまずまずの手ごたえをつかんだが、ピットウォークが始まるころには強い日差しが降り注ぐようになり、公式予選が始まるまでに、路面は完全にドライへと変化。全チームが、まさに「ぶっつけ本番」でソフトタイヤでの予選に挑むこととなった。
午後2時10分から始まった予選Q1。まずは各車がミディアムタイヤでコースチェックのため周回。ここで、国本は1分34秒117で5番手、石浦が1分34秒563で9番手のタイムを出し、いったんピットへと戻ってくる。1セット目のソフトタイヤに履き替え、残り6分を待ってコースに入ると、石浦はこのソフトタイヤで1分33秒522と大きくベストタイムを縮めトップを奪取した。最終的に2台が石浦のタイムを上回ったことで3番手となったが、着実にQ2進出。国本も最終ラップで1分33秒825をマークし9番手でQ2進出を決めた。
続くQ2では、石浦、国本ともに2セット目のソフトタイヤでアタックし、国本が2番手、石浦が 6番手でQ3進出決定。2台が揃ってQ3に進出したのはP.MU/CERUMO・INGINGのみで、改めてチーム力の高さを証明した形となった。ここまで同じタイヤ選択で進めてきた2台だが、Q3では石浦がソフトタイヤのユーズドを、国本がミディアムタイヤの新品をチョイス。Q3に残ったドライバーの中で、新品のソフトタイヤを残しておいたTEAM IMPULの関口が他を圧倒するタイムでポールポジションを奪取したが、石浦はそれに続く2番手に。1分33秒417というタイムは予選中の自己ベストタイムで、フロントローポジションを獲得した。国本はコースインラップからウォームアップを経て計測3周目にタイムアタックに入ると、1分33秒758をマーク。石浦に並ぶ3番手には届かなかったものの、表彰台獲得を十分狙える5番手グリッド獲得となった。
ドライバー/#1 石浦 宏明
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「昨日の練習走行での、(トップタイムを獲った)他のチームとのタイム差には衝撃を受けました。負けていることは認識していたので、彼らに追いつくためにも、予選までに思い切ってガラッと違う車に仕上げてもらいました。それでもQ1の結果に再び衝撃を受けて、着実に“3番手を狙う”ということに切り替えました。できる限りのことをして、結果はフロントローにつけることはできましたが、非常に悔しい予選になりました。ただ、決勝は違った展開になる可能性もありますし、なるようにしかならない。スタートしてからは状況に対して柔軟に対応して、最大限プッシュするだけだと思っています」
- ドライバー/#2 国本 雄資
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「他のドライバーの、ミディアムタイヤとソフトタイヤでのタイム差を聞いたりしながら、予選の各セッションでのタイヤをチョイスしました。Q3に関しても同じように周りと比較してミディアムのニュータイヤをチョイスしたのですが、結果的には思っていたよりタイム差が出てしまいました。2種類のタイヤで予選を戦う、しかもデータがない中で戦わなければいけない予選は非常に難しかったです。もてぎは抜きづらいコースなので予選がキーポイント。そこでの5位というのはすごく悔しいです。Q2では2番手になっていたのでなおさら悔しいです。ただ、明日に向けて気持ちを切り替え、この順位からできることをしっかりやっていきたい。今より上でゴールできるように頑張ります」
- 監督/立川 祐路
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「今回は2スペックのタイヤで戦わなければいけないのですが、それによって判断が分かれる予選となりました。結果としては石浦の方が良かったのですが、国本のポジションも悪くはありません。2台揃って前の方にいるので、チームとしては良かったかなと思います。トップを獲れなかったのは残念ですが、(ポールポジションを獲った)TEAM IMPULは新品のソフトタイヤも残していて速かったし、自分たちができる限りの結果は出せたかなと思います。あとは明日、決勝になればまた違う展開になるかもしれないし、そういう意味では2台揃って前を狙える位置にいるので、石浦、国本揃って表彰台を目指していきたいと思います」
- 総監督/浜島 裕英
「今回のレース前に、富士で全チーム揃ってのタイヤテストがありましたが、そこで得たデータから予測したよりも、今日の走行ではミディアムタイヤとソフトタイヤとのタイム差が意外と小さかった。それで、Q3に向けたタイヤの選択肢が広がりました。難しい予選だったとは思いますが、2台ともQ3に行ったのは我々のチームだけ。それだけチーム力が高いということだと思っています。明日も2台が揃っていいレースができるよう頑張っていきたいと思います」