SUPER FORMULA Rd5 OKAYAMA 2016年9月10日 <Race1>
- ▶ Race1 ▶ Race2
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- SUPER FORMULA Race1
- #1 石浦 宏明 7位 / #2 国本 雄資 2位
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2016年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦が岡山国際サーキットで開催された。今大会は、通常とは異なるレースフォーマットで行われ、9月10日(土)に行われたRace 1で、P.MU/CERUMO・INGINGは国本雄資が2位表彰台に登り、石浦宏明は7位入賞でポイントを獲得した。
1大会2レース制の特別レースフォーマットとなる第5戦は、金曜日の占有走行が無く、土曜日午前9時から1時間のフリー走行が行われた。今回は1日ごとに決勝レースが開催されるため、決勝レース前にフリー走行が設けられておらず、これが本番に向けた最初で最後の練習走行。スタート練習をこなしつつ、限られた時間の中で予選に向けてセットアップを煮詰めていった。そして、国本が最終ラップでトップタイムを奪取。それまで1分15秒台後半だった自己ベストタイムを1秒以上と大きく削り、一気にポジションアップした。一方の石浦は、マシンのバランスに苦しみ15番手。今シーズンの石浦にしては珍しく後方順位からの滑り出しとなった。
予選は1セッションのみで全グリッドが決定する久々の計時予選。まずは各車がマシンと路面のコンディションチェックを行い、それぞれがタイムアタックに入り始めたが、ちょうどそのタイミングでコース上にストップ車両が発生し、セッションは赤旗中断となった。国本はすでに1分15秒186というアタックタイムをマークしさらに自己ベストタイムを更新しようかというタイミング。石浦にいたってはまだアタックタイムが計測できていないところだった。約10分後にセッションが再開されると、石浦は開始と同時にコースインし、1分14秒822を記録。いったんピットに戻りタイヤを履き替えると、最後のアタックに向かった。前方をスロー走行するマシンにリズムを乱されたものの、ここで自己ベストタイムを更新し、1分14秒500で8番グリッドに収まることとなった。国本は、セッション再開後も序盤はピットに待機。残り時間が6分を切ったところでタイムアタックに向かうと1分14秒150を記録し、トップと約0.1秒差の2番手につける。さらに連続でアタックに向かいセクター1ではトップタイムを上回るペースを見せたが、セクター2でわずかなミスが出てしまった。最終的に自己ベストタイムの更新はならなかったものの、今季2度目となるフロントローポジションを獲得した。
決勝レースは、ポールシッターがフォーメーションラップ後にスターティンググリッドを超えてしまうというまさかのハプニングで幕を開けた。スタート進行はいったんやり直しとなり、ポールポジションのマシンが最後尾に後退。自動的に2番グリッドの国本が先頭で改めてレーススタートが切られることになった。最大のチャンスに集中力を高めていた国本だったが、クラッチミートがうまくいかず動き出しで出遅れてしまったことで予選3位だったストフェル・バンドーンにかわされ、2番手から前を追いかける展開に。1分17秒台でトップを快走するバンドーンに対し、国本も負けじと4周目から同じく1分17秒台にラップタイムを乗せ猛然とプッシュするが、各ラップでのわずかなタイムの差が積み重なり、2台の差は最大で5秒まで離れていった。しかし終盤には両者のペースが逆転し、いったんその差を詰める場面もあったが、国本は悔しい2位でのフィニッシュとなった。優勝の可能性が大きく見えていただけに惜しい結果となったが、開幕戦に続き今季ベストリザルト。シリーズランキングでも僅差ながらトップに躍り出た。
予選8位、実質7番手スタートとなった石浦は決勝までにマシンのセッティングを見直したことが奏功。好スタートを切り1周目に抜きつ抜かれつの接戦を見せるが、その後は自分よりペースの遅い中団のマシンに引っ掛かる形で順位を上げることはできず、ポジションキープの7位入賞となった。レース中盤でもギャップが1秒を切る接近戦を展開し、明日に向けても好材料を見つけられるレース内容となった。ドライバー/#1 石浦 宏明
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「今日はクルマの仕上がりが良くなく、予選のアタックも苦しい状況でしたが、その中では最善のポジションを得られたのではと思っています。ただこの位置からだと獲得できるシリーズポイントも大きくないということもあって、決勝レースは明日に向けたセットアップの詰めという部分も重視しました。レース中は単独で走ることができなかったので100%の状態で確認はできていませんが、(セットに関して)いい部分も見えたので、それをヒントに明日の予選に向けたセットを、もう一度やり直して臨みたいと思います」
- ドライバー/#2 国本 雄資
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「大きなチャンスを逃したこと、それがとにかく悔しいです。先頭でスタートできることになったのですが、スタートで上手くクラッチのバイトポイントを見つけられず、動き出しで遅れてしまいました。その後のペースは、バンドーン選手が速くて徐々に離されてしまいましたが、ペースの差の原因が何かは分かっているので、明日はそこを修正して臨みます。スタートに関しても、練習との違いやその原因はまだ分かっていませんが、これから分析して、明日は同じようなことがないようにしたいですし、明日はちゃんとポールポジションからスタートできるように、予選も頑張ります」
- 監督/立川 祐路
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「国本は、ポールシッターが最後尾に下がることになってチャンスだったのですが、勝利をものにできませんでした。そういう意味では残念ですが、きちんと2位で戻ってきて選手権でもトップに立てたことは良かったです。混戦状況なので現時点でのトップというのはあまり意味がありませんが、今日の調子の良さを明日も維持できるようにしたいですね。石浦はアンダーステアに苦しみ、予選でもいつもの石浦らしくない展開になりました。ただ、根本的な問題ではなくセットアップの詰めの部分だと思いますし、いつも最後にはきちんとまとめてくれるので、明日に期待します。明日はピット作業もあるので、チームの総合力が問われてきます。きちっと自分たちの仕事をこなしたいと思います」
- 総監督/浜島 裕英
「国本はスタートが残念でした。2位をキープできたことを前向きにとらえ、明日の予選に向けて気持ちを切り替えてもらえればと思います。石浦は予選の結果が響きました。抜きづらいところでは、予選でうまく抜け出さないと難しいですね。ただ彼も、今日のレースから得たものを反映させて、明日は良くしてくれると思っています」