INGING MOTORSPORT

SUPER FORMULA Rd3 FUJI 2015年7月19日 <決勝>

ranking result photo
予選  ▶ 決勝
天候:曇り | コース状況:ドライ
 
#38 石浦 宏明 3位 / #39 国本 雄資 4位

 前日の予選では思わぬ結果となったP.MU/CERUMO・INGING。しかし決勝ではクルマの速さとドライバーの勝負強さを見せつけ、石浦が3位表彰台、国本も4位入賞と揃って上位フィニッシュを果たした。

 相変わらず雲は多いものの、時折夏らしい日差しが差し込んだ決勝日。前日のコメントではドライセッティングに自信をのぞかせていた石浦だが、フリー走行では8番手と、思っていたほどのペースを見せることができず。だが、この原因となったトラブルをチームがつきとめ、石浦は岡山でつかんだマシンの手ごたえを取り戻して決勝に臨んだ。

 55周で争われる決勝レースは、午後2時4分にスタート。P.MU/CERUMO・INGINGの2台は、ともにロケットスタートを見せる。石浦は3つ順位を上げて7番手、国本は9つ上げる会心のスタートで4番手にまでポジションを上げていた。このオープニングラップで他車に接触アクシデントがあったため、セーフティカーが導入され、6周目にリスタート。4番手を走る国本と、リスタートでアンドレ・ロッテラーの先行を許し8番手を走る石浦は、ともにハイペースで前のマシンを追いかけた。通常のレースならば似通ったタイミングでルーティーンのピット作業に入るところだが、セーフティカーが入ったことと、各チームの戦略の違いからか、リスタート後から各車がそれぞれのタイミングでピット作業に戻りはじめる。コース上の国本と石浦は、目の前のマシンだけでなく、ピット戦略でターゲットになるであろうライバルたちをも想定しながら、全力のプッシュを続けていた。他車が続々とピットに戻っていく中、ステイアウトを続ける石浦は、28周目にトップに浮上。そのまま、自分がピット作業をすませた時点で前後の位置にいると想定したロッテラーとのギャップを広げるべく猛プッシュを重ねた。41周を終えたところでピットに戻った石浦。チームもミスのない動きでタイヤ交換と給油をすませると、ライバルに想定していたロッテラーの前、3番手で石浦をコースに送り出すことに成功した。その後、フレッシュタイヤの石浦は51周目に自己ベストタイムを更新するなどハイペースで周回を重ね、3位でフィニッシュ。2戦連続で表彰台を獲得するとともに、ポイントランキング首位を堅守した。

 

 いっぽうの国本は24周を終えたところでピットイン。タイヤ交換をすませると、ピットイン前と同じく小林可夢偉の後ろで戦列に復帰した。国本はみるみるうちに小林に迫るが、F1を経験する小林のブロックは、簡単には攻略できない。29周目の1コーナーへ、アウト側から並びかけてオーバーテイクを試みるが、ラインをふさがれて抜けず。1周の間をとって、30周目にも同じように1コーナーでアウト側から勝負を仕掛けるも、このバトルも小林のブロックに阻まれてしまう。しかし、2度の国本の鬼気迫る猛プッシュは確実に小林に揺さぶりをかけていた。最終コーナーをイン側から並びかけるように入ると、31周目の1コーナーでイン側から小林の攻略に成功し5番手にポジションアップ。その勢いのまま、4番手のロッテラーにも近づいて行った。百戦錬磨のアンドレも容易にはかわせなかったが、レースも終盤に入った44周目、小林を抜ききった1コーナーで同じようにイン側からオーバーテイク。4位に上がり今季最上位でチェッカーフラッグを受けた。

 

2015年SUPER FORMULA Round3 決勝ドライバー/#38 石浦 宏明

 「昨日から、マシンに対し若干の違和感を感じていたのですが、今朝の状態でトラブルが見つかり、決勝前にしっかりと感触を改善することができました。ペースには自信を持っていたので、まずはスタートを決めてポジションを上げられれば、戦略の選択肢が広がるなと考えていたのですが、ポジションを上げることができましたね。ただ、実際は1コーナーを立ち上がった段階ではもっと前のポジションにいたのですが、2台のマシンに挟まれる形でぶつかりそうになったので、少し引く形で避けたところ、3台ぐらい前に出られてしまいました。リスタートでも、オーバーテイクを使いあってバトルしていたロッテラー選手に抜かれてしまい、そこまでは本当に運が悪いなと。どう打開しようかと考えていました。実は無線にトラブルを抱えていて、スムーズにはピットとコミュニケーションが取れない状態だったのですが、いいタイミングでピット作業に入ることができて、予定通りロッテラー選手の前でコースに戻ることができました。レース前にはピットインのタイミングなど、なかなか作戦が決まらなかったのですが、最終的にはチームやエンジニアの判断が良く、予選での悪い結果を挽回することができました。チームとしても2台で上位フィニッシュできたし、全体的にレベルアップしていると感じます。僕自身もリーダーズレッド(ランキング首位)を守れてよかったと思っています」

 

2015年SUPER FORMULA	Round3 決勝ドライバー/#39 国本 雄資

 「スタートが上手く決まったことと、その後の1コーナーで運よくスペースを見つけることができて4番手まで上がることができました。そこからのペースも、とても良かったです。小林選手に詰まって本来のペースで走れない周回が長かったのでこの順位だったので、もっと早い段階でオーバーテイクできていれば表彰台に上がれたかもしれないと考えると悔しい気持ちもありますが、クルマのペースも良かったし、僕自身もしっかりとベストを尽くして走れたので、週末を通して考えると4位でゴールできたことは良かったと思います。(小林選手とのバトルについて)自分の方が絶対にペースが速いと分かっていたし、1コーナーのブレーキングについても僕の方に分があると1回目のバトルで分かりました。2回目のバトルで、小林選手がコントロールを乱したので、『これはいける』と思って続けてプッシュしました。開幕戦、第2戦と全然レースができていなかったのですが、今日は勝負強いところを見せることもできたし、クルマに関しても、予選日のタイヤチョイス以外は良かったです。いい週末になったと思います」



2015年SUPER FORMULA Round3 決勝監督/立川 祐路

「予選の判断ミスでスタート順位は後方に下がってしまいましたが、2人ともそれをうまく挽回できました。クルマのポテンシャルは、2台ともに岡山戦の良さを引き継いで調子は良かったです。あとは、オーバーテイクが大変なレースでどうやって前に上がるかということだったのですが、まずは2人がスタートをしっかりと決めてくれて、その後の戦略も上手くいきました。今回のような、予選が上手くいかなかったレースでも2台揃って上位フィニッシュできるのは、チーム力が上がってきた証拠だと思います。チーム皆の頑張りが結果につながり、良かったと感じています。予選位置を考えると最良の結果だと思いますし、シリーズポイント的にも石浦がトップを守りました。チャンピオンシップを考えてもいい結果だと思います。1回勝ったというだけでなく、チャンピオンを狙える位置で戦えているので、ここから先ももっとチーム一丸となって、チャンピオンを視野に入れた戦いを目標としていければと思います」

RACE CALENDER

  • ▶ R1 SUZUKA 4/18-19
     
  • ▶ R2 OKAYAMA 5/23-24
     
  • ▶ R3 FUJI 7/18-19
     
  • ▶ R4 MOTEGI 8/22-23
     
  • ▶ R5 AUTOPOLIS 9/12-13
     
  • ▶ R6 SUGO 10/17-18
     
  • ▶ R7 SUZUKA 11/7-8
     
  • 2014年のREPORT
  • 2013年のREPORT
  • 2012年のREPORT
ページのトップへ戻る