SUPER FORMULA Rd5 AUTOPOLIS 2015年9月12日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- #38 石浦 宏明 1位 / #39 国本 雄資 7位
-
スーパーフォーミュラ第5戦がオートポリスで開催。9月12日(土)に行われた予選で、P.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明が今シーズン3度目のポールポジションを獲得した。
SF14での2回目のレースとなるオートポリスは、昨年は国本が2位表彰台を獲得、石浦も8位でダブル入賞を果たしており、チームにとって比較的相性のいいコースと言える。今シーズン、ここまでの4戦中2勝と勝率5割をあげ、シリーズランキングでも2位以下に7ポイント差をつけてトップを走る石浦は、タイトル獲得に向けこの九州の地でもさらにポイント差を広げたいところ。さらに、開幕から唇をかむような思いのレースが続いている国本も、昨年の自己最高位を飾ったオートポリスで悪い流れを払しょくしたいところだ。
予選日の朝は雲が薄く空を覆っていたが、ひんやりした空気が気持ちの良い穏やかな天候となった。まずは、1時間15分のフリー走行でスーパーフォーミュラのレースウィークが幕を開ける。セッション開始からコースへと飛び込んでいく各マシン。その中で、コースコンディションを確かめるかのようにアウトインラップを行った石浦が、再びコースへと戻った直後の1コーナー付近でマシンを止めてしまう。その後、30分ほどピットの中でとどまると走行を再開。最終的にはトップと0.16秒差の4番手タイムをマークした。一方、セッションの中盤までトップ5の位置につけていた国本は、残り時間が15分をさし予選シミュレーションのためにコースインしたが、このコースインラップでコースアウト。その後はコース復帰がかなわず、シミュレーションを行えずに予選に臨むことに。しかし、「フリー走行でしっかり走れて、クルマの反応も感じられた」とポジティブなコメントを残していた。
フリー走行後から日差しが強くなりはじめ、スーパーフォーミュラ公式予選が開始される14時40分には、気温22℃、路面温度は31℃を記録。気温が20℃に満たなかったフリー走行時とは大きくコンディションが変化した。20分間のQ1では、セッション開始から各車がコースへと入り、まずはコンディションのチェックから始めていく。石浦と国本も、セッション序盤で1分28秒849、1分28秒813のタイムでそれぞれ5番手、3番手に。残り6分で始まったアタックバトルでは、石浦がそれまでのタイムを1秒以上縮め1分27秒284でトップタイムをマーク。国本も1分27秒799で4番手に入り、2台揃ってQ2進出を果たした。7分間で争われるQ2では、石浦がQ1に続いてトップで通過。国本も5番手とひとつ通過順位は下げたものの、トップの石浦とのタイム差を縮めQ3に向けて期待感の上がる走りを見せた。
久々となった2台揃ってのQ3。石浦は計測2周目で1分26秒633とコースレコードに迫るタイムをマーク。ここ数戦は100分の1秒差も珍しくないほどの戦いが続いているスーパーフォーミュラの予選で、2番手に0.4秒近い大差をつけ、今シーズン3度目、自身としても3度目のポールポジションを獲得した。国本も今シーズンのベストグリッドを目指してアタック。トラフィックに引っ掛かりわずかにタイムをロスしたものの、7番手から明日の決勝に臨むこととなった。
ドライバー/#38 石浦 宏明
-
「去年のオートポリスのレースでは、Q1で失敗した記憶が残っていましたが、今年はすごく流れがいいですし、ここでもその流れに乗れればと思いながら、去年表彰台に上がった国本選手のデータを見たりしながら進めてきました。フリー走行の走りはじめでいきなりトラブルが出てクルマが停まってしまい、不安な部分もありましたが、また走りはじめたらフィーリングは良かったですし、フリー走行の間に予選に向けて試したいこともしっかりと試すことができました。クルマのセッティングはフリー走行が終わってすぐに決まり、あとは走りの面で足りていないところがあったので、きっちり走れるようにと考えていました。Q1、Q2とミスなく走れて、逆にQ3は少し緊張しましたが、他のチームとのタイム差が縮まってきていたし、無難に走ってもポールポジションは獲れないだろうと思い、思い切って攻めて走りました。何回かクルマが横を向いて危ない場面もありましたが、タイムロスがなくてラッキーでした。満足な予選ができました」
- ドライバー/#39 国本 雄資
-
「このオートポリスは、去年予選・決勝共に2位に入った場所なので、今回もすごく気合が入っていました。フリー走行では常にトップ5辺りにいられたし、クルマもいろいろと試したことに対しての反応もあって、うまくフィードバックできていました。最後にアタックのシミュレーションができなかったのは予選に向けてちょっと痛いなとは思いましたが、実際に走ってみたらQ1、Q2と上位につけることができました。Q3ではタイムロスが悔しいですが、クルマの手ごたえは感じられました。ただ、石浦選手のタイムを考えるとまだまだ足りないところがあって、それを埋めていかないと自分がポールポジションを争うところまで行けないとも思いました。とはいえ、ここ数戦と比べてここまでの流れは、『レースができているな』という印象があります。明日は7番手スタートですが、去年はなかったピット作業もあって、ポジションを上げるチャンスは大いにあると思います。最後まで集中して走りたいです」
- 監督/立川 祐路
-
「今回の予選では、石浦がQ1からQ3まで通してすべてトップタイムを獲りました。もちろん石浦のドライビングも良かったのですが、チームとしてもクルマが決まっている証拠だと思います。しかも、ここまで勝ってきた岡山やもてぎと特性の違うオートポリスでも速かったというのは、チームの皆がいい仕事をしてくれていることも大きいと思います。スーパーフォーミュラでは、やはり予選で前にいる方が有利ですし、これで明日のレースでも優勝できれば、シリーズチャンピオンにものすごく大きく近づきます。そういう意味でも、今日のポールポジションは非常に大きいですね。また、国本も今回きっちりと仕事をしてくれて、2台揃ってQ3に進出することができました。Q3ではほかの車両に引っ掛かってしまったので、きちんとアタックできていればもう少し前に行けたかと思うと残念ではありますが、最近の悪い流れをようやく断ち切れて、いい方向に進み始めています。明日は2台揃っていいレースをするために、チームとしてもミスなく仕事をすることが大事です。ここはタイヤにも負担のかかるサーキットですし、タイヤ交換のタイミングを見極めるのが非常に難しい。この見極めも、作業自体もミスなくいって、石浦の好調をみんなで後押しできるようにしたいです」