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SUPER FORMULA Rd5 AUTOPOLIS 2015年9月13日 <決勝>

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予選  ▶ 決勝
天候:晴れ | コース状況:ドライ
 
#38 石浦 宏明 2位 / #39 国本 雄資 8位

 スーパーフォーミュラ第5戦オートポリスで、P.MU/CERUMO・INGINGは石浦宏明が終盤に白熱したトップ争いを展開し2位表彰台を獲得。国本も8位入賞で、2台揃ってチャンピオンシップポイントを獲得した。

 決勝日の朝は強い日差しがさしたオートポリス。ただ高地らしく ひんやりとした風が気持ちの良い、絶好の観戦日和といったコンディションで決勝レースがスタートした。ポールポジションからスタートした石浦はわずかにホイールスピン。その間に、フロントローと2列目に並んだ中嶋一貴、小林可夢偉の先行を許し、3番手のポジションでオープニングラップを終えた。4番手以降が1分32秒台のタイムを並べていくのに対し、この3台は31秒台のタイムで後続を離しながらトップグループを形成。その後4番手を走っていたアンドレ・ロッテラーがジャンプスタートの裁定を受けてペナルティにより後退したため、さらに後続との差は広がり、3台でのトップ争いが激化した。一方の国本は7番グリッドから抜群の反応を見せてスタートしたが、前方のマシンをかわす際にダートにタイヤを乗せてしまい、オープニングラップを8番手で終えた。

 オーバーテイクポイントの少ないオートポリスで、レース序盤はほとんど順位変動がなく周回数が進んでいった。しかし、目まぐるしく順位が入れ替わるレースよりも、ラップタイムのコンマ数秒差を重ねていくことで前のマシンとの差を詰めていく、ドライバーにとってはより高い集中力を要求されるタフなレースになっていた。今回のレース距離は250㎞のため、レース中の給油作業が必要になる。それぞれのドライバーが、どのタイミングでピット作業に入るのかに注目が集まった。下位のドライバーが次々にピット作業に向かっていく中、石浦とトップを走る中嶋だけは終盤までそのタイミングを計る。レースが動いたのは45周を終えたところ。2台が同時にピットへと滑り込んできた。ここまでのマシンのバランスを見てきた石浦は、フロントタイヤ2本交換を選択。対する中嶋はタイヤ無交換作戦だったが、2台の給油時間はほぼ同じで、同時にピットを後にした。よりピットロード出口に近い位置にピットを構えた中嶋が先行し、石浦はその後ろでコースに復帰。全車がピット作業を終えた47周終了時点で、中嶋と石浦との差は3.4秒を示していた。しかし、ここから石浦の快進撃が始まり、1周につき0.5秒近く中嶋との差を詰めていく。49周目には2.5秒、50周目には1.5秒に縮まり、石浦の目にも中嶋の姿が大きく映るようになっていった。残り数周はオーバーテイクシステムの応酬が続き、その差は0.7秒まで縮まったが、フロントタイヤのみを交換した石浦はマシンバランスに苦しみ、空力を乱されるほどの接近戦は難しい状態だった。スタートのホイールスピンが響いた2位表彰台。しかし、シリーズランキングで2位につけていたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが5位にとどまったことで、ランキングトップは保持。次戦SUGOにもランキング首位を表すリーダーズ・レッドを着けて臨めることとなった。

 オープニングラップを8番手で終えた国本は、序盤は前のマシンに迫る勢いを見せると、最後までペースを乱さずに走り切り8位フィニッシュ。シーズン前半の悪い流れを断ち切るようにポイント獲得を果たした。

 

2015年SUPER FORMULA Round5 決勝ドライバー/#38 石浦 宏明

「予選から今朝のフリー走行まで、いい流れで来ていました。唯一、スタートだけがあまり良くなかった。反応は良かったのですが少しホイールスピンさせてしまい、その間に両側からはさまれる形で前に出られてしまいました。ただ、万が一スタートで前に出られてもいろいろと作戦面で頑張ろうと、スタート前にチームと話していましたし、あきらめずに必死でついていきました。フロントタイヤを2本交換するというのは自分で決めましたが、実際に走ってみると予想以上にオーバーステアが出て、スピンしかけたりと危なかったのですが、走るうちにそのバランスにも慣れてきて追い上げることもできました。最後は少しでもプレッシャーをかけられたらとオーバーテイクシステムも使いましたが、相手もミスはしませんでしたね。残念ですが、最後まであきらめずに走れたのは良かったと感じています。今週のレースウィークに入る前は、これまで結果を出してきたサーキットとキャラクターの違うオートポリスで、自分たちのクルマとの相性はどうなんだろうと心配した部分もあったのですが、週末を通していい状態で走れたと思います。SUGOも期待できるだろうという自信を持っています」

 

2015年SUPER FORMULA	Round5 決勝ドライバー/#39 国本 雄資

「スタート自体は良かったのですが、前のマシンに引っ掛かってしまい、よけるためにダートにタイヤを落としてしまいました。序盤は前のマシンについて行けるぐらいの速さがあったのですが、(周回数が進むにつれて)クルマのバランスが変わってくると徐々に離されてしまって、後半のペースがあまり良くありませんでした。最後の最後にピット作業をしたマシンにも抜かれてしまったのも、そのペースの悪さが原因だったと思います。ただ、これまでと違って、ちゃんとレースができているという印象を持てた週末になりました。久々にQ3にも進めましたし、レースも最後までちゃんと走り切れました。次戦はもう1ステップ高いレベルで戦っていけるように準備をしたいと思います」



2015年SUPER FORMULA Round5 決勝監督/立川 祐路

 「石浦の2位という結果は、ちょっと残念です。ただ、2位で残念と思えるのはチームの意識が高く、実力が上がっている証拠ですし、チャンピオンシップを考えれば悪い結果ではないと思っています。最後に逆転を狙って、戦略面でも他があまり採用しないフロントタイヤ2本交換という作戦を採ったり、石浦も最後まで頑張って追いかけました。残念ですが、よく戦ったと思います。クルマの仕上がりは良かったですし、敗因はスタートだけ。それが上手くいけば勝てたレースでした。どこに行っても速いというのは、クルマが仕上がっている証拠です。この先のSUGO、鈴鹿に向けても自信を持てたので、次は勝ちに行きたいですね。 国本も、予選の位置が位置なだけに難しい戦いになりましたが、そのなかできっちりと走り切りました。調子自体は今までよりいい方向に向かっていると感じられました。もう少しクルマを煮詰めたいですね。フォーミュラはとてもシビアな戦いで、その『少し』が大きく効いてきます。チームタイトルを考え、もう少し頑張って、2台で上位を狙えるようにしたいです」

RACE CALENDER

  • ▶ R1 SUZUKA 4/18-19
     
  • ▶ R2 OKAYAMA 5/23-24
     
  • ▶ R3 FUJI 7/18-19
     
  • ▶ R4 MOTEGI 8/22-23
     
  • ▶ R5 AUTOPOLIS 9/12-13
     
  • ▶ R6 SUGO 10/17-18
     
  • ▶ R7 SUZUKA 11/7-8
     
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