SUPER FORMULA Rd3 FUJI 2015年7月18日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:雨 | コース状況:ウェット
- #38 石浦 宏明 10位 / #39 国本 雄資 13位
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歓喜の優勝から2か月。国内随一のハイスピードバトルを堪能できる富士スピードウェイで、スーパーフォーミュラ第3戦が開催。18日(土)には予選が行われ、P.MU/CERUMO・INGINGは石浦宏明が10位、国本雄資が13位となった。
夏休みに入った7月後半での開催が恒例となった富士スピードウェイ。前戦岡山国際サーキットと違い、1㎞を超える超ロングストレートで繰り広げられる抜きつ抜かれつの争いがファンにとっての見どころの一つとなる。ただこのサーキットの難しさは、単純にストレートが速ければ勝てるわけではなく、コース後半には複合コーナーが連なるテクニカルな部分を併せ持っていることにある。ストレートで速いマシンに仕上げるか、それともコーナリングで稼ぐマシンに振るか…。決勝のコンディションに合わせたマシンをいかに作り上げていくかが、チームとドライバーの腕の見せ所だ。P.MU/CERUMO・INGINGは、昨年の富士で国本がシーズン初表彰台を獲得し、石浦もそれに続く4位入賞。さらに一昨年は国本が予選でポールポジションに肉薄する2番手タイムを出すなど、好結果を連ねてきた。前戦の石浦の優勝で勢いに乗り、今大会では2台揃っての表彰台争いを誓っていた。
台風が日本列島を縦断中のレースウィーク。静岡県は終日大雨警報が発表されていた。富士の上空も黒い雲が覆っていたが、午前中のフリー走行は小雨から始まり、時おり強い雨が1~2分続く程度で、セッション終盤にはコースの所々で乾いた路面も見えるようになっていた。レインコンディションでのマシンチェックを進めながら、終盤はスリックタイヤを装着してのアタックとなり、石浦は1分36秒836で4番手に。セッション途中でトラブルが見つかり30分ほどをピットにとどまることになった国本も、最後のアタックで石浦を上回る1分36秒348をマークし2番手につけた。
フリー走行終了後から予選が始まる間も天気は相変わらず不安定で、路面はしっかりと乾くことはなく、定刻通りの14時45分にQ1が開始となった。開始時点では雨はほとんど降っておらず、まずは路面に水の少ない状態でベストタイムをマークすべく全車がコースインしていった。石浦、国本の2人も計測1周目からタイムアタック。2台揃って1分42秒半ばのタイムをマークしてピットへと戻ってきた。このタイミングで強い雨が降り出し、コース上はたちまち濃い水煙があがるようになり、その後は多くのマシンがタイムを縮めることができずにセッションが終了。この結果、国本が4番手、石浦が5番手でQ2進出を果たした。
10分のインターバルを挟んでQ2がスタート。雨は再び小康状態に戻っていた。チームは、まずは国本を、少しタイミングをずらして石浦をコースへと送り出した。ともに、他のマシンに引っ掛かることもなくベストタイムを刻んでいったが、周囲が1分41秒台にタイムを上げていく中、国本は1分42秒577、石浦は1分42秒174と、42秒の壁を超えられない。セッション中盤からはまたしても強い雨がコースに降り注ぎ、これ以上のタイムアップはかなわず。結果、石浦は10番手、国本が13番手グリッド獲得となった。フリー走行でチームが感じていた手応えからはかけ離れた、不本意なスタート順位となったが、明日は2台揃って上位入賞を目指す。ドライバー/#38 石浦 宏明
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「今日はドライコンディションでは一度も走れなかったのですが、レインという想定はしてレースウィークに入っているので、フリー走行ではセットの確認ができましたし、そのフリーで国本選手の良かった部分を参考にしたりして、予選には2台が近い状態で臨みました。実際、Q1では揃って上位にいたのでいいフィーリングだったのですが、Q2では周りに比べてタイムが伸び悩んでしまいました。実は2台とも、新品のレインタイヤ(溝の深い状態のレインタイヤ)を一度も確認していませんでした。浅溝の方がグリップすると思い込んでいた、その思い込みがQ2でのノックアウトに繋がってしまったかなと思っています。明日に向けては、完全にドライコンディションになれば、富士のために考えてきたセットも、その確認もできているので自信を持って臨めますね。ただ、いつもと違うメンバーが上位にいるので、スタートの良し悪しや全体のペースなどを考えながら、臨機応変に対応しないといけないですね。2台がお互いの邪魔にならずに、そろって上位に行けるよう、チーム全体で作戦を考えていきたいと思います」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「フリー走行でトラブルが出てしまい、セッションの半分以上走れていなかったので、クルマの状態を十分に確認できないまま予選に臨むことになりました。Q1ではうまくタイムを出すことができましたが、Q2ではタイヤ選択の違いで次に進めませんでした。ただ、クルマ自体は周りに負けていなかったと思うし、ドライビングも僕が一番速かったと思っています。だからこそ、今日の予選はすごく悔しいです。明日は13番手スタートですごく難しいレースになると思いますが、やるからには必ずポイントを獲らなければと思っています。そのためには、まずはしっかりとスタートを決めたい。天気がどうなるかわかりませんが、朝のフリー走行の短い時間でクルマを見極めて、そこからできることは限られていますが、その中で最善を尽くして頑張りたいと思います」
- 監督/立川 祐路
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「状況が刻一刻と変わる予選になりました。結果から言うと、タイヤの判断を誤ってしまいました。周りを見ると、Q2で新品タイヤを履いていたチームがタイムを出せていたようです。クルマ自体は、フリー走行でもQ1でも揃って上位にいましたし、ドライバーもチームも、今日はしっかりと仕事ができていました。最後の一つの判断を誤ってしまった。クルマに対する不安はないですし、明日挽回できるように、これからレースに向けていろいろ考えていきたいと思います。ドライコンディションになれば、また状況も変わります。富士はオーバーテイクもしやすいだろうし、ドライバー2人とも相性のいいコースだと思うので、そういった部分を活かして、2台揃って上位入賞できるよう、頑張っていきたいと思います」