SUPER FORMULA Rd1 SUZUKA 2014年4月12日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- 公式予選総合結果
- #38 石浦 宏明 6位 / #39 国本 雄資 12位
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マシンが一新された新生スーパーフォーミュラ、シーズン開幕戦の予選でP.MU/CERUMO・INGINGの2台が快走。今シーズンから復帰を果たした石浦宏明が、決勝で充分に表彰台を狙える予選6番手に着けた。チーム4年目の国本雄資は、マシンのトラブルなどもあってQ3進出を逃してしまったが、前日のフリー走行から好調にタイムを詰めてきており、12番手グリッドから決勝での追い上げに期待が高まっている。
通常は土曜と日曜のツーデー・スケジュールで開催されるスーパーフォーミュラだが、マシンが一新した今シーズンは、富士での公式テストが1回、予想外の降雪によってキャンセルされたこともあって、開幕から第4戦までは金曜日に1時間の専有走行セッションが設けられることになっている。昨日のセッションでは#38号車をドライブする石浦が6番手、#39号車の国本が10番手に着けていた。各チームが、それぞれのメニューで走っており、タイムやポジションが、そのまま本番での力関係を示す訳ではなく、2人のドライバーもチームも、充分な手ごたえを得たようで、モチベーションを高めたまま土曜の公式予選日を迎えることになった。
土曜最初のセッションは朝一番に設定されていたフリー走行。セッション開始時のコンディションは気温が16℃、路面温度が20℃で、セッション終了時点ではそれぞれ17℃と23℃まで上昇していた。このセッションでは国本が6番手。反対に石浦は9番手と後退した印象もあったが、トップとのタイム差を見ると石浦が後退したのではなく、国本がジャンプアップしていたのだ。午後の公式予選はノックアウト式。Q1→Q2→Q3と進んでいくにしたがって下位のドライバーがふるい落とされていくスタイルで、Q1では15位以下のグリッドが、Q2では9位から14位までのグリッドが、それぞれ決定し、8台で争われるQ3でトップ8のグリッドが決定する。ちなみに、コンディションは晴れ/ドライ。気温と路面温度はセッション開始となるQ1のスタートからQ3のチェッカーが振られるまで、約45分間に渡って21℃/30℃で安定していた。Q1では順調にタイムを削ってQ2に進出したP.MU/CERUMO・INGINGの2台だったが、Q2では明暗が分かれる。Q1の自己タイムをコンマ5秒ほど短縮、これまでのコースレコードを更新した石浦は4番手に着けたが、セッティングを少し変更した国本の方はタイムが伸び悩み、Q3への進出を果たせなかったのだ。Q3で石浦は、Q2でマークした自己タイムをさらに短縮。トップから僅か0.382秒差で6位に着けることになった。
明日の決勝は午後3時にスタートする。レース距離は43周/約250km。その決勝に向けて朝、午前9時05分から30分間に渡ってフリー走行が予定されている。「ブレーキのフィーリングやマシンのバランスがイメージと違っていた(国本)」39号車はセッティングを変更するために、そのマシンチェックの意味から。そして「ほぼ満足できる予選(石浦)」だった38号車も、最後のマシンチェックの意味から、この早朝の30分間が重要になってくる。すべてやるべきこと、出来ることをやり終えて、チームは決勝に備える。
ドライバー/#38 石浦 宏明
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「欲を言えば(スターティンググリッドで)2列目までには居たかった、というのもありますが、先ずは順調な滑り出しになりました。2年ぶりのトップフォーミュラで、最初のテストでは体力的にも厳しかったし、目も(クルマの動きが速くて)追いついてなかった。でもそれは、今回の開幕戦に向けてきっちりと準備ができました。ただ、テストでは赤旗が出されたり、(自分のクルマに)トラブルが出たりして、ニュータイヤでのアタックが全然できなかったんです。それを考えたら、順調かな、と。ただし、外国人ドライバーが上位を独占していて、僕がそれに割って入った格好ではあるのですが、日本人ドライバーの実力はこんなもんじゃないぞ、ということでもうちょっと上に行きたかったなぁ、とちょっと悔しいですね。新型マシンは動きが軽くてドライブしていて楽しい。個人的には(新型マシンの方が)好きですね。クルマのセットアップについても、2年前にはまだよく分かっていなかった部分も多かったのですが、点と点が結ばれて、少しずつイメージがハッキリしてきています。前の鈴鹿テストではトップと1.6秒差があったけれど、今日はコンマ4秒にまで詰めることができました。まだまだ勉強しなくちゃいけない部分はありますが、今日の予選では、今の段階で持てるモノは総て出せたんじゃないか、と思っています。明日の決勝ではミスしないことを心掛けて表彰台を目指したいですね」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「昨日も1時間のセッションがありましたがトラブルもあって、思ったようには走り込めなかった。今朝のフリー走行も同様で、予定していたテストメニューを完璧には消化しきれていません。だから、今朝の時点では少しタイム差もあったけど、予選ではもっとタイム差を詰めて行けると思っていたのですが、ブレーキのフィーリングとかクルマのバランスとかがうまく出せなくて、公式予選はQ2で終わってしまいました。ちょっと悔しい予選でしたね。ガソリンをタンク一杯に積んでクルマを重くした状態ではあまり走っていなくてデータもありません。だから予選後のミーティングで明日のセッティングの方向性を確認したのですが、実際にどうなるのか? 朝、30分間のフリー走行があるので、そこで最終的に確認する必要があります。後方からなので、先ずはキチンと完走してデータを採って、もちろん入賞してポイントも獲って。それが、明日の決勝レースでの目標ですね」
- 監督/立川 祐路
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「38号車、石浦(宏明選手)に関しては、ブランクがあった割には良い出だしになりました。トップとのタイム差も少しだったし、ちゃんとQ3まで進出できましたからね。良いグリッドも得られたし、良かったんじゃないかな。すべてのセッションで安定して好タイムを出してきた。それは石浦がベテランらしく上手くまとめてきた、ってことですね。久々のフォーミュラですが良い流れできてると言っていいでしょうね。それに対して39号車、国本(雄資選手)の方は昨日から些細なトラブルが続いて、テストメニューも充分に消化できた訳じゃなかったし、今日の予選でもブレーキのフィーリングが、ちょっと(自分のイメージとは)違っていたみたいで、残念な結果になってしまいました。でも、(開幕戦も)始まったばかりで、決勝では挽回できると信じています。今回が初レースとなる新車の印象は、まず速いな、と。それに(各チームが)それほど走り込んでいない段階なのに、もう接戦になっていて。少し苦しんでいるライバルもきっと速くなってくると思うので、やはり熾烈な戦いになるんでしょうね。去年、国本がJAFグランプリで勝っているので、チームとしては今年、是非ともシリーズ戦で勝ちたい。先ずはそれが目標ですね」