SUPER FORMULA Rd3 FUJI 2014年7月12日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:曇り | コース状況:ドライ
- #38 石浦 宏明 5位 / #39 国本 雄資 8位
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関東エリアでのシーズンオープニングとなった5月の富士大会から、約2カ月のインターバルを経てSUPER FORMULAのシリーズ第3戦が開幕した。今回の舞台も、第2戦に引き続いて高速サーキットの富士スピードウェイ。しかし前回が約115kmと約160kmのスプリントレース2戦だったのとは違い、今回は通常と同じくレース距離は約250km。しかも台風一過の好天に恵まれて気温/路面温度とも大きく上昇しており、マシンのセットアップは大きく変わってくるはずだ。なお、今回もまた、雪でキャンセルされた公式テストの振り替え分として、前日の金曜日に1時間の公式走行セッションが実施され、#38号車をドライブする石浦宏明が5番手。#39号車の国本雄資も、マイナートラブルに見舞われながらも9番手タイムをマークしていた。
土曜最初のセッションは午前9時30分から1時間にわたって行われたフリー走行。セッション開始時の気温と路面温度はそれぞれ27℃と35℃。雲が多くなったり少なくなったりを繰り返す空模様で、雲で日差しが遮られて少し下がることもあったが、セッション終了時点では28℃、37℃に達していた。セッション開始と同時に走行を開始した石浦が、先ずはユーズドタイヤでマークした1分25秒826がターゲットタイムとなるが、遅れてピットアウトして行った国本がこれを最初に更新。上々の滑り出しを見せた。その後、石浦は積極的にマシンのセットアップを進め最終的には1分24秒583まで詰めて4番手。一方、国本は前日と同様トラブルに見舞われて13番手でフリー走行のセッションを終えたが、それでもマシンのフィーリング自体は上々のようで、午後、公式予選での巻き返しに期待が高まった。
午後の公式予選は、Q1→Q2→Q3と進んでいくにしたがって下位のドライバーがふるい落とされていくノックアウト式。Q1の結果で14位以下のグリッドが。Q2の結果で9位から13位までのグリッドが。そしてQ3の結果でポールからトップ8台分のグリッドが決定する。午前中に比べると雲が多くなったが雨の気配はなく、コースコンディションは完全なドライ。気温と路面温度はセッション開始となるQ1のスタートからQ3のチェッカーが振られるまで、約45分間に渡って26℃/32℃前後で安定していた。
朝のフリー走行から安定した速さを発揮していたP.MU/CERUMO・INGINGの2台は、Q1でアタック開始と同時にいきなりトップ1-2に着けてみせた。コースサイドに停まったマシンがあり、セッションは赤旗で一時中断。再開後、石浦は1分24秒579までタイムアップして最終的に6番手。国本は、最初にマークした自己ベストを更新することはなかったが、1分24秒871で9番手につけ、ともにQ2進出を果たしている。14台から8台へとふるい落とされるQ2でも、石浦と国本は2台揃って勝ち残り、Q3進出している。
最終セッションとなったQ3で石浦は、完璧なアタックとはならなかったが1分23秒858まで詰め、5番手グリッドを獲得している。一方の国本は、やはりトラブルに悩まされ、まともにアタックすることは叶わなかったが、それでも8番手グリッドから日曜日の決勝レースをスタートすることになった。明日の決勝は午後2時スタートの予定。55周、約250kmのレースとなり途中、タイヤ交換&ガソリン補給にためのピットインも行われるはず。明日に向けては石浦の38号車は、予選に特化したセットアップから決勝用にセットを変更。一方、国本の39号車は、トラブルの究明と対策が施されることになっているから、明朝一番、午前8時50分から予定されているフリー走行での確認は必須だが、2人のドライバーはともに、決勝に向けてのモチベーションをじわじわ高めている。
ドライバー/#38 石浦 宏明
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「前回の富士では予選で苦労したので、今回は予選に特化したセットを目指しました。コースのコンディションが良くなり、ニュータイヤを履いてタイムアタックした時にベストなパフォーマンスが発揮できるように…。そんなイメージでマシンを仕上げて行きました。それが上手くいって、Q1では遅いマシンに引っ掛かって良いタイムが出せませんでしたが、Q2では2番手につけることができました。Q3では5番手になりましたがドライバーの部分であと少しは詰められたかな、と思います。クルマでは決して負けてなくて、ドライブしていても楽しかったです。明日に向けて決勝セットへと変更するのですが、前回の富士でペナルティを課せられた後に、今回(の決勝)に向けてテストしていますから(苦笑)、データは充分。(優勝を)狙える位置なので決勝が楽しみです」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「昨日の専有走行からトラブルに悩まされました。Q3ではまともにアタックすることすらできませんでした。だからクルマのパフォーマンスについて判断する材料はないのですが、それでもQ3まで進出できているので、悪くはないと思っています。ユーズドタイヤではトップタイムもマークできていますから。富士は(比較的)パッシングし易いコース、だとか新型マシンはパッシングし易い、とか言われてますが、それでも皆が同じマシンなので、決して簡単に抜ける訳じゃないです。でもチームは明日までに(トラブルの)対策をしてくれると思うので、目一杯走って、少しでも上位でゴールできるよう頑張ります」
- 監督/立川 祐路
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「今回、クルマは2台とも良い状態でレースウィークを迎えることができました。今朝のフリー走行も含めて、上位に着けていた石浦(宏明選手)は、良い流れできています。Q3では5番手に終わりましたがそれでもトップとは僅差。ポールポジションだって十分に狙えるポテンシャルがあったと思います。彼はもともと決勝レースには強いドライバーで、前回(=5月の第2戦・富士)でも、ペナルティーで結果には結び付きませんでしたがペース的にはトップと同等でした。明日は良いレースを見せてくれると思います。一方、国本(雄資選手)の方は昨日の走行(特別専有走行)からトラブル続きで残念な結果に終わってしまいました。それでも(トラブルをはねのけて)Q3にまで進出していますから、トラブルさえなければポールだって狙えたんじゃないかな。実際、Q1の走り始めではユーズドタイヤでトップタイムをマークしていたほどですからね。8番手スタートだから、簡単ではないと思いまずが是非とも上位入賞を狙っていきたいですね。石浦と国本が2人揃って表彰台、となると最高ですね」