SUPER FORMULA Rd2 FUJI 2014年5月17日 <予選>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- 公式予選総合結果
- 第1レース #38 石浦 宏明 7位 / #39 国本 雄資 4位
第2レース #38 石浦 宏明 9位 / #39 国本 雄資 4位
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マシンが一新された新生スーパーフォーミュラ、シーズン開幕戦の予選でP.MU/CERUMO・INGINGの2台が快走。今シーズンから復帰を果たした石浦宏明が、決勝で充分に表彰台を狙える予選6番手に着けた。チーム4年目の国本雄資は、マシンのトラブルなどもあってQ3進出を逃してしまったが、前日のフリー走行から好調にタイムを詰めてきており、12番手グリッドから決勝での追い上げに期待が高まっている。
鈴鹿での開幕戦から1ヶ月のインターバルを経て、スーパーフォーミュラのシリーズ第2戦が開幕した。今回の舞台は富士。前回は鈴鹿が舞台だったから、これは関東エリアでの第2の開幕戦。雪でキャンセルされた公式テストの振り替え分として、前日の金曜日に1時間の公式走行セッションが実施され、#38号車をドライブする石浦が2番手、#39号車の国本も5番手に着けていた。もちろんこれが、そのまま公式予選に反映される訳ではないが、ドライバーにとってもチームにとっても、上々の滑り出しは大歓迎。気持ち良くこの日のセッションに臨むことになったのは言うまでもない。
土曜最初のセッションは午前9時55分から行われたフリー走行。セッション開始時の気温と路面温度はそれぞれ21℃と32℃。1時間の間にジワリと上昇し、終了時点では22℃、34℃に達していた。セッション開始と同時にピットアウトしていった国本がピットロード出口でストップ。他にも3台ほどがコース各所で停まってしまい開始2分後にセッションは赤旗で中断。各車の回収を終え10時03分にセッションは再開された。気になるトラブルの原因だが、アップグレードしたエンジンのマップと車体側の適合に一部不具合があったようだが、すぐに解消され、セッション再開後は国本も快調なペースで周回。前日に比べて全般的にタイムアップし、石浦と国本の2人も揃って1分24秒台後半まで詰めている。ポジション的には石浦が8番手、国本は11番手に留まっていたが、ともにユーズドタイヤでマークしたタイムで、公式予選では一層のタイムアップとともに、ポジションアップが期待された。
午後の公式予選はノックアウト式。Q1→Q2→Q3と進んでいくにしたがって下位のドライバーがふるい落とされていくスタイルは、開幕戦だった前回と同じだが、今回は1大会2レース制で行われるため、レース1のグリッドはQ1の結果で決定となる。そしてレース2に関してはQ3でポールからトップ8台分のグリッドが決定し、以下Q2の結果で9位から13位までのグリッドが、Q1の結果で14位以下のグリッドが決定する。ちなみに、コンディションは晴れ/ドライ。気温と路面温度はセッション開始となるQ1のスタートからQ3のチェッカーが振られるまで、約45分間に渡って23℃/38℃で安定していた。
Q1では順調にタイムを削ったP.MU/CERUMO・INGINGの2台は、あっさりとQ2進出を果たすと同時に、国本が4番手、石浦が7番手という、明日のレース1でのグリッドを決定した。Q1終了から10分間のインターバルを経て始まったQ2はセッションの序盤、約半数がタイムアタックを行った直後に1台のマシンがスピンしてコースサイドにストップ。これでセッションは赤旗中断となり、アタックラップに入っていたP.MU/CERUMO・INGINGの2台は、セッション再開後、2分50秒の間にアタックしなければならなくなった。しかも、7番手のタイムをマークした石浦は、1台のマシンに先行されて8番手に下がった後、国本が3番手タイムをマーク。結果的に石浦は国本にはじき出される格好でQ2突破ならず、皮肉な展開とる。Q3で国本は、Q2でマークした自己タイムをさらに短縮。トップから0.216秒差、2位には僅か100分の8秒差の4番手に着けることになった。
明日の決勝は2レースが予定されている。レース1は午前10時5分にスタート。途中、タイヤ交換やガソリン補給のないスプリントで周回数は25周。レース2はサポートレースとピットウォークを挟んで午後2時半にスタートする。こちらは35周/約250kmで1回のタイヤ交換が必須となっている。通常のラウンドで行われている朝のフリー走行は行われず、ぶっつけ本番でレースを迎えることになるから、土曜日の走行後に行うレースに向けてのセットアップが、普段以上に重要になる。それを踏まえたうえで、チームはマシンに決勝セットを施して、明日の決勝レースに臨むことになっている。
ドライバー/#38 石浦 宏明
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「ちょっと残念な、というか(公式予選は)意外な展開になりましたね。昨日の(特別専有)走行ではセクター3がバッチリ決まっていて(区間タイムも)トップタイム連発。セクター1や2で遅れてもセクター3で取り戻せる。それくらい決まっていたんです。でも今日は…。コーナーで稼ぐことができなかったですね。自分の速さも今一歩だったし、コンディションが良くなったことで(ダウンフォースをあまり多くつけていないセッティングの)ライバルがセクター3でタイムアップしてきました。でストレートで、僕のクルマは(ダウンフォースをつけている関係で)ストレートが伸びず、結果的に(あまりダウンフォースをつけていない)ライバルに追いつけなかった。ただ結果としてはコーナーで稼ぐことができなかった僕の責任です。明日は後方のグリッドからスタートすることになりましたが、(7番手や9番手のグリッドは)本来僕が居る所じゃない、と思っているのでスタートからアグレッシブに攻めたレースにしたいです。少し距離の長いレース2はもちろんですが、スプリントのレース1も、距離が短いから…、と思うのではなく最初から思いっきり攻めた走りで一つでも上のポジション(でゴールすること)を目指します」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「今シーズンは、これまでトラブルが続いて、うまくいかないことも多かったのですが、チームがトラブルシューティングしてくれて、ちゃんと結果が出せるようになりました。昨日の専有走行でも5番手と、まずまずの結果だったのですが、今朝のフリー走行はクルマのバランスが今一つでした。それで予選に向けてセットを大きく変更したのですが、それが良い方向に働いたみたいで、Q1からQ2、Q3と進んでいくにつれて少しずつアジャストしながら、最後は良い仕上がりになりました。結果的に明日のレース1、レース2ともに4番手からスタートできるので、まずは満足です。ただ、Q3では(2番手とは)ほんの僅かの差で、もうちょっと頑張っていたら2番手になれたかも、と思うと、それがちょっと悔しいですね。明日のレースはレース1はスプリントなのでスタートに懸けて1周目を集中して行きます。レース2はピットインもあるし少しレース距離も長いので、前にしっかりついて行ってチャンスを狙う。ともかく、2レースともに表彰台の狙えるポジションなので、先ずは表彰台獲得を目標にします」
- 監督/立川 祐路
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「今回は、昨日の走行(特別専有走行)から2台揃って調子が良くて、今日の予選にも期待していました。38号車の石浦(宏明選手)に関しては、コンディションが変わった予選で、それに合わせきれずにタイムが伸び悩んでしまい、ちょっと残念な結果になってしまいました。一方、39号車、国本(雄資選手)の方は(コンディションの変化に)うまく合わせ込めたようで、それが好タイムと好結果に繋がりました。明日の決勝は2レースありますが、ともに2列目/4番手グリッドからスタートする国本には表彰台を狙ってほしいですね。グリッドが後方になった石浦ですが、彼がレースで強いのは分かっているので、特にレース距離の長い午後のレース2では追い上げて行って上位入賞してほしいですね。去年のJAFグランプリで国本が勝っていることからも、彼自身も、チームも、このサーキットとは相性は悪くないはず。この富士では2カ月後にももう1戦(1大会)連続して行われることになっているので、是非とも好結果を残して次回に繋げたいですね」