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SUPER FORMULA Rd4 MOTEGI 2015年8月23日 <決勝>

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予選  ▶ 決勝
天候:曇り | コース状況:ドライ
 
#38 石浦 宏明 優勝 / #39 国本 雄資 18位

 レース前のスコールで大きくコンディションが変化した決勝レース。自身2度目のポールポジションからスタートしたP.MU/CERUMO・INGINGの石浦が、一度もトップを譲ることなくポールトゥウィンを達成した。

 どんよりとした曇り空ながら、朝のフリー走行までは持ちこたえていた雨。しかし、ピットウォークのタイミングでスコールのように大雨が降り、スーパーフォーミュラのスタート進行はウェット宣言が出されて始まった。それでも、スタート進行の時間帯は時おり雲間から青空も見えるほどで、コース上、特にアウト側のレコードラインはスタート直前にはほぼドライコンディションに回復していた。ポールポジションの石浦はこのアウト側からスタートすると、後方からロケットスタートで迫る中嶋一貴を抑え、トップで1コーナーを通過。オープニングラップで0.8秒、4周目には1.7秒と快調に飛ばして後続とのギャップを広げていった。まだコース上には黒くぬれた個所が残る中、2番手以下は1分36秒前半から中盤のタイムでラップを重ねていくが、石浦は唯一1分35秒台を連発し、ひとり次元の違う速さを維持していた。レースの折り返し地点となる26周目には、2位との差が9秒に。背後では、各車が給油のためにピットに入り順位が目まぐるしく変わっていくが、トップを快走する石浦は動じる様子もなく順調に周回を重ねていった。他のドライバーが全員ピット作業を終えたところで、石浦は満を持して35周目にピットイン。チームは13.7秒というタイムで給油とタイヤ交換作業をすませ、石浦はトップでコース復帰を果たす。フレッシュタイヤに熱が入りペースが戻ってくると、ふたたび1分35秒台のタイムを連発し、39周目には1分35秒037でファステストラップを記録した。このまま独走状態でシーズン2勝目を飾るかに見えたが、残り10周を数える頃からわずかに流れが変わりはじめる。それまでは2番手を走る中嶋よりも速いタイムを記録して差を広げ続けていたが、42周目に中嶋が自身のベストラップを更新。ここから、石浦よりも速いタイムを連発してギャップを縮めはじめたのだ。47周目には、石浦のマークしたファステストラップを塗り替え、1分34秒台に突入。一時は7秒以上に開いていたギャップは5秒を切っていた。ここから中嶋はさらにギアチェンジしたかのような走りで石浦を猛追。50周目には4秒、翌周には3秒と、目に見える距離で石浦と中嶋との差は縮まっていったが、石浦はこの猛追にも動じることなくマシンをコントロールし、トップを死守。シーズン2勝目を飾った。2位に中嶋、3位にはJ-P.デ・オリベイラが入り、ランキング上位3人が表彰台を占めたためドライバーズスタンディングの順位変動はなかったが、石浦はオリベイラとのポイント差を7ポイントに、中嶋との差を8ポイントに広げた。

 予選12位からスタートした国本は決勝での巻き返しを誓っていたが、スタート位置が影響し、思うようにペースを上げられずにいた。早めにピット作業に入ることで、前後に他車のいないスペースでラップタイムを上げていく作戦をとったが、ピットインの際にエンジンストールを喫し、タイムロス。終盤まで懸命の走りを続けたが、最終ラップでガス欠症状が出たためコースサイドにマシンを止めることとなった。

 

2015年SUPER FORMULA Round4 決勝ドライバー/#38 石浦 宏明

「昨日の時点で、『決勝ではトップから逃げるレースができたら』と考えていましたが、後続との差も離せていけたし、前回の(第2戦岡山での)優勝とは違い、競りあってというよりは単独走行でレース前半は進んでいったのですが、後半の中嶋選手のペースには正直びっくりしました。こちらがプッシュしても離れずに追いついてくるので、『序盤との違いは何なんだ?!』と。楽なレースではありませんでしたね。もてぎはブレーキングポイントを少しでも誤るとコースアウトのリスクもありますし、最後まで安定してプッシュするのはとても難しく、最後まで集中力を切らさないようにと言い聞かせて走りました。シーズン2勝すれば、タイトル争いも少しは光が見えてくるだろうと思っていましたが、実際にはランキング上位のドライバーが表彰台を占めるので、まだまだ何が起きるか分かりません。シーズン後半戦も、勝利を重ねていくつもりで頑張ります」

 

2015年SUPER FORMULA	Round4 決勝ドライバー/#39 国本 雄資

「朝のフリー走行の時から、厳しいレースになるだろうという覚悟はしていました。少しでもピット作業でポジションを上げようとタイヤ無交換作戦をとりましたが、エンジンストールしてしまい、ピット作業前も、作業後も、あまりペースが良くありませんでした。今回のレースを含め、シーズン前半の戦いをしっかりと分析し、残り3戦に向けて、まずは予選で速いクルマを作らなければいけないと感じています。いいグリッドからスタートすれば、今とは違ったレース展開にできますし、レース中の戦略の幅も広げられると思います。予選一発の速さを上げられるよう、頑張っていきたいと思います」



2015年SUPER FORMULA Round4 決勝監督/立川 祐路

 「チームとして、岡山で久々の優勝を飾りましたが、こんなに早く2勝目を挙げられるとは思っていませんでした。石浦は最近絶好調で、安心してすべてを任せていられます。そんな石浦の走りを可能にしてくれているのは、エンジニアやチームスタッフ一人一人の頑張りなので、それにも感謝しています。国本に関しては、早めのピット作戦をとったのですがエンジンストールしてしまい、さらに遅れる形になってしまいました。なかなか悪い流れから抜け出せないでいますが、本人に速さはあるし、流れに乗れるかどうかという問題だけだと思います。今回は初日にトラブルが発生したことで、予選で力を発揮できず、レースにも影響してしまいました。早く(悪い流れを)断ち切れるよう、シーズン後半に向けて気持ちを新たに戦っていきたいと思います」

RACE CALENDER

  • ▶ R1 SUZUKA 4/18-19
     
  • ▶ R2 OKAYAMA 5/23-24
     
  • ▶ R3 FUJI 7/18-19
     
  • ▶ R4 MOTEGI 8/22-23
     
  • ▶ R5 AUTOPOLIS 9/12-13
     
  • ▶ R6 SUGO 10/17-18
     
  • ▶ R7 SUZUKA 11/7-8
     
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