INGING MOTORSPORT

SUPER FORMULA 2014年8月24日 <決勝>

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予選  ▶ 決勝
天候:晴れのち曇り、一時にわか雨 | コース状況:ドライ→ウェット
 
#38 石浦 宏明 2位 / #39 国本 雄資 13位

 富士スピードウェイからツインリンクもてぎに舞台を移して戦われたSUPER FORMULAのシリーズ第4戦。猛暑のバトルが予想されていたが、最後は前回に引き続いてにわか雨に見舞われた。そしてセーフティカー(SC)が導入され、最終的にはSCに先導されたままでチェッカーフラッグが振られることになった。P.MU/CERUMO・INGINGの2台をドライブする石浦宏明と国本雄資、2人のドライバーは明暗がくっきり。4番手グリッドからスタートで2位にジャンプアップした石浦は、その後も上位のポジションをキープしたまま2位でチェッカー。開幕戦以来の表彰台をゲットした。一方、後方グリッドからレースに臨んだ国本は、スタートでポジションを落とすと、その後も前を行くマシンにペースアップを遮られてしまう。ピットインを早めに変更したものの、これも奏功せず。さらに終盤のヘビーウェットでは彼自身の些細なミスもあってさらにポジションダウン。結局13位でチェッカーを受けることになった。

 決勝レースが行われる日曜日は晴天で明けた。朝一番で行われたサポートレース、2輪ロードレースの決勝に続いて午前9時50分から30分間のフリー走行が行われ、その後スタート練習も実施されている。このフリー走行は、燃料の搭載量など、各チームがそれぞれのメニューで進めているから、タイムだけから判断することはできないが、1分35秒664で8番手につけた石浦は、予想以上のグリップに悩み始め、35秒804で12番手に留まった国本の方は、リアのグリップが不足していることを感じており、ともに決勝までにセッティングを考え直すことになった。

 決勝レースは午後3時にフォーメーションラップが開始された。この時点では曇り/ドライのコンディションだったが、北西の空に黒雲が拡がってきているのが気がかり。ちなみに、この時点での気温と路面温度は33℃/45℃だった。スタートでも2人のドライバーは明暗を分けた。スタートが得意な石浦はスタートダッシュで一気に2番手までジャンプアップ。ポールから飛び出したデ・オリベイラ選手に続いて1コーナーにアプローチしていった。一方、9番手からスタートした国本は、後方から好ダッシュを見せたリウッツィ選手にかわされ10番手で2コーナーを立ち上がっていく。オーバーランで遅れたマシンもあり、結果的にはグリッドと同じ9番手でオープニングラップを終えた国本だが、リウッツィ選手の後方で、なかなかペースを上げないまま周回を重ねることになった。

 2位に着けた石浦は後方に野尻選手を従えてトップを追い、9番手の国本は、リウッツィ選手の後方で、何とかこれをパスしようとトライを続ける…。そんなオーダーでレースは少し落ち着きを見せた。リウッツィ選手を抜きあぐねていた国本は、早めのルーティンピットに作戦を変更したが、タイヤ交換で少し手間取ったこともあり、かえってポジションを落とすことになってしまう。一方、2位を行く石浦は、トップを行くデ・オリベイラ選手がピットインした隙に猛プッシュ、そして3周後にピットインして何とか一矢を報いようとした作戦だったが、これも叶わず、結局デ・オリベイラ選手の後方、事実上の2位をキープしたままレース終盤を迎えることになる。

 石浦がルーティンのピットインを行った後、トップグループが35周目を走っているときにピットレーンでは雨が降り始めた。その後、雨脚は急に強まり全車が次々にピットイン。レインタイヤに交換して再スタートして行く。しかし雨脚は弱まることなく、ヘビーウエットの中、44周目には国本が1コーナーでオーバーラン。ポジションを落とし、翌45周目にはセーフティカー(SC)が導入される。その後、雨は小やみとなったが、結局SCに先導されたまま、石浦は2位、国本は13位で、52周レースはチェッカーを迎えることになった。

 次回のレースは第5戦のオートポリス(9月14日決勝)。2人のドライバーは明暗を分けたが、それでもマシンに速さが備わってきたのは紛れもない事実。流れに乗りきれなかった国本にも、公式練習で見せた本来の速さを取り戻してほしいものだし、今回2位をゲットした石浦には残る一つ、表彰台の中央=優勝の期待が高まっている。

 

2014年Round4 決勝ドライバー/#38 石浦 宏明

 「レース前ドタバタしたんですが、チームがすごくいい判断をしてくれました。走り始めたらJP(デ・オリベイラ選手)のペースは速くて追い付くことができませんでしたが、自分のいいペースをできるだけ刻み続けるように意識しながら走りました。最後は雨になって…。最近は毎回こういう展開なので、またかと思いつつ、冷静に対処することができました。(ピットインを指示されたのは)僕がV字を走っていてヘアピンに向っているときでした。全然雨が降っていなかったので、無線で「入れ」と言われたときは何でかなと思いながら、「降ってないのにどうしてですか」と訊ねました。そしたら「1コーナーのほうは土砂降り」と言われて…。実際90度のコーナーに向って行ったら、(雨で)もう真っ白で…。無線で言われていなければ、ブレーキも普通に踏み込んでコースアウトしていたかもしれない。そういうことも含めて今回はひとつひとつミスなくいけて、2位で終われて良かったと思います」

 

2014年Round4 決勝ドライバー/#39 国本 雄資

 「スタートでリウッツィ(後方からスタートした11号車のヴィタントニオ・リウィッツィ選手)に先を越されてしまい、タフなレースになってしまいました。自分の方がペースは良かったのに、なかなか抜けず、ペースを上げることができませんでした。だから、早めにピットインしたんですが、ピットインで順位を上げるつもりが思ったように行かず、反対に順位を落としてしまいました。それで結局、またしてもリウッツィの後でレースをすることになってしまいました。終盤、雨になってタイヤをレインに交換したのですが、コンディションが酷くて、また自分でもミスしてしまい、何度か飛び出して順位を落としてしまう、散々なレースになってしまいました。走りだしは良かったのですが、予選からはマシンの状態も良くなくて…。後ろ(=リアのグリップ)が足りませんでしたね。スタッフとミーティングして、次回はもっと速いマシンに仕上げて走り始めだけでなく、レースの最後まで上位を争えるよう、頑張ります」


2014年Round4 決勝監督/立川 祐路

「今回もまた、最後が雨でドタバタしましたね。でも、最近はSUPER FORMULAだけじゃなくSUPER GTでもそうでしょう。もう、慣れましたよ(苦笑)。38号車(石浦宏明選手)はスタートを上手く決めて2位に上がって、そこからは安定したペースで走っていました。トップにはちょっと届かなかったけど、石浦も良いペースだったから、何もなければ中盤からは安心して見ていられる、はずだったんですが…。雨になると何があるか分からないし、セーフティカー(SC)が出て、最後数周でリスタートするかもしれないし、と思うと緊張感はありましたね。富士のテストからクルマの調子がよくなって、それを結果に繋げることができました。残すは表彰台の中央。これは残り3戦で実現したいですね。一方39号車(国本雄資選手)の方は、流れに乗りきれなかったですね。公式練習までは速かったけど、予選から苦しんでしまい、結局それが最後まで響いてしまいました。でも予選までの速さを見ると、トップ争いできる実力はある。それはスタッフ全員が分かっていることなので、これを何とか結果に繋げられるよう、次回も頑張っていきます」

 
 
 
 

 

RACE CALENDER

  • ▶ R1 SUZUKA 4/12-13
     
  • ▶ R2 FUJI 5/17-18
     
  • ▶ R3 FUJI 7/12-13
     
  • ▶ R4 MOTEGI 8/23-24
     
  • ▶ R5 AUTOPOLIS 9/13-14
     
  • ▶ R6 SUGO 9/27-28
     
  • ▶ R7 SUZUKA 11/8-9
     
  • 2013年のREPORT
  • 2012年のREPORT
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