SUPER FORMULA Rd6 SUGO 2014年9月28日 <決勝>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ | コース状況:ドライ
- #38 石浦 宏明 6位 / #39 国本 雄資 9位
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杜の都、仙台市近郊にあるスポーツランド菅生を舞台に戦われたSUPER FORMULAのシリーズ第6戦は、スタート直後からアクシデントが続出。セーフティカーが2度も導入される荒れた展開となった。P.MU/CERUMO・INGINGのSF14をドライブ、5番手スタートの石浦宏明と、9番手からジャンプアップを狙った国本雄資のドライバー2人は、荒れたレースを戦い抜き、石浦は6位入賞を果たした。ルーティンのピットインを遅らせて中盤トップを快走した国本も、予選順位と同じ9位でチェッカーを受けている。
金曜日午後の専有走行から、レースウィークを通じて、スポーツランド菅生はドライコンディションに恵まれた。しかも決勝日となった日曜日は朝から好天に恵まれ、秋晴れの空の下、多くのファンが詰めかけて年に一度きり行われる、トップフォーミュラの東北決戦を楽しんでいた。朝一番で行われたサポートレースの公式予選や決勝に続いて、午前9時15分からはSUPER FORMULAのフリー走行が行われた。公式予選では5番手に留まった石浦はセッションの終盤で1分07秒台前半に入れ、このセッションでのトップタイムをマークした。一方、予選でQ3進出を逃した国本は、本番に向けて少しずつセットアップを詰めて行ったが、このセッションではまだ納得できるレベルには達しておらず、午後の決勝に向けて、なおもマシンのインプルーブに努めることになった。
決勝レースは午後3時にフォーメーションラップがスタート、1周後に正式なスタートが切られたが、その直後、2コーナー先でアクシデントが発生。いきなりセーフティカーが導入される荒れた幕開けとなった。目の前のグリッドにいたアンドレ・ロッテラー選手がスタートダッシュで出遅れる。行き場がなくなった石浦は、とっさにコースサイドからこれをかわしたが、やはり加速が鈍ってしまい、後方から好ダッシュを見せた中嶋一貴選手にかわされてしまい、グリッドと同じ5番手で1コーナーへとアプローチしていった。一方、9番手スタートの国本も混乱に乗じて一つポジションをアップしてオープニングラップを終えている。アクシデントで2コーナー先に停まったマシンの回収が終わり、4周終了時点でレースはリスタートとなるが、今度は16周目にやはりアクシデントが発生し、2度目のセーフティカー導入となる。ここで各車は一斉にルーティンのピットインを行ったが、チームでは2台同時のピットインは結果的にタイムロスが大きいと判断、まずは石浦をピットインさせた。ピットエリアは大混乱となるが、チームはノーミスでガソリン補給とタイヤ交換を終え、石浦をレースに送り出している。ただし、ガソリン補給のみでピットアウトして行ったマシンもあり、これでいくつかポジションを下げてしまった。一方、結果的にステイアウトすることになった国本はトップに立つことになり、以後は快走をみせている。
2度目のリスタートで1台のマシンに上手くかわされた石浦は、その後は遅いペースに付き合わされる格好でタイムが伸びず、ポジションアップも叶わなかった。それでも、後方からの猛プッシュをしのぎ切り6位でチェッカー。3ポイントを稼ぐことになった。一方、レースのファステストラップの更新を繰り返しながら2位以下を引き離していった国本だが、やはり250kmのレースの無給油で走り切るのは無理。ラスト8周を残してピットインした国本は、ガソリン補給のみでピットを出て行くがこれで10位までポジションダウン。最後に、やはりガソリン不足で遅れた1台があり9位でチェッカーを受けている。
2度のセーフティカー導入で荒れた展開となった決勝レースだが、中盤から終盤にかけて国本が示したように、決勝レースにおけるマシンのポテンシャルはもう疑う余地がない。次回はいよいよシリーズ最終戦。予選でも速さを発揮してグリッドの上位を確保し、決勝では、その上位グリッドから快走を見せる。それこそが優勝へのシナリオ。期待は必ずや実現するはずだ。
ドライバー/#38 石浦 宏明
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「スタートで、目の前にいたアンドレ(・ロッテラー選手)が動かなかったのでホワイトラインの外からかわしていったんですが、やはりスピードが乗らずに一貴(中嶋一貴選手)に先に行かれてしまいました。それに2度目のセーフティカーが出た時にピットに入って給油とタイヤ交換をしたんですが、もともとセーフティカーは出ないだろう、と読んでスタート時のガソリンの搭載量なんかを決めていたので、やはりここでも少し後れをとってロイック(・デュバル選手)に先に行かれてしまいました。あと、リスタート時に大祐(中嶋大祐選手)にも先に行かれてしまったのが痛かったですね。本当は自分の方がペースは1秒以上も速いはずなのに、簡単には抜けなくて…。そう考えるなら予選で後れをとったのがすべてでしたね。決勝セットが速いのは明らかだから、次回の鈴鹿では予選セットをもっと速くしたい。予選から速さを見せることができたら、絶対に優勝できるはず。そう思って頑張ります」
- ドライバー/#39 国本 雄資
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「中盤からトップに立ったのですが、それはたまたまルーティンのピットインを遅らせたから。特に感激はしませんでしたが、それでも本番セットの速さを、改めて証明することができました。実は今回、走り始めはクルマの状態がよくなかったんです。でも土曜のフリー走行から公式予選、そして今朝のフリー走行、決勝と、マシンのセットアップを詰めて行ったのが良い方向に向かいました。前回のオートポリスでは本番仕様で(ライバルに)負けていたしタイヤに対しても優しくなかった。それを考えると、今回の決勝セットでは着実にインプルーブできていました。次回は最終戦の鈴鹿。予選から速さを見つけて、決勝でも快走して優勝したいですね」
- 監督/立川 祐路
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「レースはドタバタした内容になりましたね。でもチームとしては、特にミスもなかったんですが、ごく普通なレースになってしまいました。2台とも、予選順位ほぼ同じポジションでゴールしていますからね。大きなポイントとなったのはやはり予選で後れをとったこと。結果的にはそれがすべてでしたね。決勝レースではピットインのタイミングが…。2台のポジションがあまり離れていなかったから同時に入れるという判断はなかった。だからその時点で上位にいた石浦を、先ずはピットに入れて。結果的にもこれは間違いじゃなかったと思っています。国本には。ルーティンのピットインを遅くするから、それまでにできるだけマージンを稼ぐよう指示しました。彼も頑張って良いペースで走ってくれましたが、やはりあれが精一杯でしたね。それでも決勝用のセットは悪くなかった。ポテンシャルを示すことができました。次回の鈴鹿では、先ずは予選で上位に着けて、それを決勝結果に繋げたいですね」
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