GT300 Rd1 OKAYAMA 2016年4月10日 <決勝>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:曇り | コース状況:ドライ
- 決勝
- #51 JMS LMcorsa 488 GT3/都筑晶裕・新田守男 5位
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晴れの国おかやまと呼ばれるだけあって、レースウィークは終始おだやかな天候に恵まれ、すっかり春の雰囲気を漂わせていた。決勝当日も例外ではなく、もはや上着など必要なかったほどだ。
早朝にはフリー走行が行われ、まずは都筑が「JMS LMcorsa 488 GT3」をドライブ。1分31秒817を記録して間もなく赤旗が出されたため、やむなくピットイン。その間に新田と乗り換える。連続周回をこなしつつ28秒394を記したところで、二回目の赤旗が。再開後は再び都筑がドライブし、30秒710をマークしたところでチェッカーが振られることとなった。
その後、サポートレースやピットウォークなどのセレモニーが行われ、午後1時30分から決勝レースのスタート進行が始まる。同時に8分間のウォームアップも開始。スターティングドライバーの都筑が最終チェックを行い、いったんピットに戻った後、グリッドにマシンは止められることとなった。この日、サーキットを訪れた観客は、実に19000人! どれだけSUPER GTが高い人気か、示す最高の証拠だと言えよう。そんな観客の興奮が最高潮に高まる中、レースはグリーンシグナルの点灯と同時に熱戦の火ぶたを切った。
オープニングラップのうちに12番手に交代した都筑ながら、6番手を争う集団にまずはしっかり続いていく。そして、7周目にひとつポジションをアップ。21周目には後続車両一台の先行を許すが、なおも集団からは離れない。コーナリングスピードでは前後のマシンに優ったものの、コース幅が決して広いとは言えない特性から抜き去るまでには至らず、むしろ行く手を阻まれた状態となっていたのだ。そこで早くも25周目にピットイン。タイヤを換えずに新田をコースに送り出す。
視界の開けた状態でなら、本来のスピードでの周回が可能。ライバルがドライバー交代を行うたび、新田は順位を上げていき、全車完了となった時、「JMS LMcorsa 488GT3」は6番手に立っていた。さらに58周目のWヘアピンで1台をパス。その後はまったく危なげない走りを見せて、新体制での初戦を5位という結果で終えることとなった。
未知の要素も多く、不安がまったくなかったわけではなかった開幕戦だけに、いきなり入賞という結果にチームは沸き立った。しかし、これに満足することなく狙うは、さらに上位、そして優勝だ。次回のレースは、ゴールデンウィークの富士スピードウェイが舞台。都筑、新田、脇阪の強力トリオで挑む予定となっている。
ドライバー/都筑晶裕
いいレースができたと思います。タイヤを無交換という作戦を採っていたので、最初からプッシュせず、ずっと保たせることしか考えていなかったのですが、自分なりにペースを抑えても前に着いていけたので、最終的にいいところに行けるという確信もありました。本当に初めてのクルマ、初めてのチームで入賞できたのは、すごく嬉しいです。皆さんのおかげで、感謝しています。まだまだ始まったばかりですが、チャンピオン獲れるように頑張っていきます。
ドライバー/新田守男
クルマが新しくなっただけじゃなく、スタッフも全員が去年と一緒ではなくて、ドライバーも代わって、開幕戦ではミスやトラブルがつきものですけど、クルマを良く仕上げてくれたし、チームもミスなくやってくれました。当初からタイヤ無交換で行こうとスタートから決めていて、都筑選手がタイヤをセーブしてくれながらも、前が見えるところで僕にバトンタッチしてくれたので、5位という結果が得られたんだと思います。次の富士はどうでしょう、そんなに簡単じゃないでしょうが、今回よりも上のポジションを狙っていきたいと思います。
監督/小林敬一
クルマのポテンシャルの高さが、今回のレースで証明されたと思います。やっぱりフェラーリというのは素晴らしい、良くできたクルマでしたね。それに乗っている新田選手は、もはや言うまでもありませんが、都筑選手が復帰初戦なのに順応性がいいんでしょうね。すぐクルマに馴染んで、しっかり対応できて走ってくれたから、こういう結果が生まれたのかな、と思います。まずは上々のスタートを切ることができました。ストラテジー的には何のミスもしていませんし、タイヤのマネージメントもちゃんとできていましたから、トップ連中と同じような戦術も練れました。なおかつ、しっかり走り切れたので、ものすごい手応えと収穫もありました。
エンジニア/成沢健二
開幕戦で入賞できて、すごく良かったです。ひとつだけ悔やまれるのは都筑選手のスティントで、ちょっと遅いクルマに引っかかっちゃったので、それがなければ、もうちょっと行けていたかなぁ、ということ。それ以上に、トラブルも一切起こらず、いいクルマなんだなとも改めて思いました。次の富士はストレートスピードにちょっと不安が……。でも、クルマのセッティングとか方向性はだいたいつかめた感じなので、次はレース距離も長いし、レースラップもすごく安定しているので、またいい結果が出せるかな、と思っています。