GT300 Rd6 SUZUKA 2016年8月28日 <決勝>
- ▶ 予選 ▶ 決勝
- 天候:晴れ一時雨 | コース状況:ドライ
- 決勝
- #51 JMS LMcorsa 488 GT3/都筑晶裕・新田守男・脇阪薫一 11位
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日曜日はそれまでの天候とは一変して、早朝から雨が降り続いていた。今回は決勝のスタート時間が比較的早いこともありフリー走行は行われず、スタート進行と共に8分間で行われるウォームアップ走行が20分間に延長となった。スタートを担当する新田が、その時間をフルに使って最終チェックを行い、すでに雨はやんでいたものの、まだウェットタイヤを履いての走行で2分12秒830をマークして、8番手につける。
問題はタイヤ選択だった。先にも述べたとおり、雨はやんでいるので間もなく路面は乾くはず。しかし、天候は不安定でいつ雨が降ってもおかしくない。攻めていくか、守っていくか。熟考の末、多くの車両と同様にドライタイヤを装着する。これが功を奏し、オープニングラップではポジションキープながら「JMS LMcorsa 488 GT3」は周回を重ねるごとに徐々に順位を上げていく。しかしそれもつかの間、いったんレースが落ち着くと今度は先行車両に行く手を阻まれ続け、ポジションがまったく上げられなくなってしまう。
そこで予定を少しだけ早めて17周目に新田から脇阪に交代。一旦順位は落ちたが、前が空いたことで次第に挽回していき、9番手まで上がった54周目に都筑に代わることとなった。前後に車両がいない状態は都筑にタイムをコンスタントに刻ませ、77周目からは再び新田がドライブ。ひとつ不運だったのは、それから間もなくレースが折り返しを迎えようという時に第2コーナーで激しいクラッシュが起こったことだ。セーフティカーとの位置関係が悪く、トップからほぼ周回遅れとなってしまう。
108周目からは再び脇阪が担当。この時点での順位は11番手。入賞圏内が見えてきたものの、今度は降ったりやんだりする雨が脇阪の行く手を阻む。142周まで走行を続け、そこからゴールまでは都筑が担当することとなった。この時点でひとつ順位を落とすも、間もなく一台のリタイアがあって11番手に都筑は浮上する。しかしゴール間際には強い雨が降り出し、一気にペースダウンを強いられることに……。
その結果、またしても「JMS LMcorsa 488 GT3」は11位でのフィニッシュとなり、入賞をあと一歩のところで逃すことになった。しかし、この長いレースを走り抜いたことで大量のデータが蓄積された。これは次回のタイ・チャーンサーキットでの第7戦に必ず活かされるはずである。
ドライバー/都筑晶裕
土曜日の公式練習からソフトタイヤが思った以上にグリップ感がなく、すぐにグリップダウンしてしまいました。予選ではタイム狙いというより決勝狙いのタイヤ選択で行ったのですが、Q1を通るか通らないか微妙なところであと一歩及ばず残念でした。あの暑さの中、ターボ車なので熱ダレがすごくあって、そういうところが影響していたのかもしれません。決勝はブレーキに問題があったのと、グリップが練習走行時より不足した感があり、自分でも全く納得いく走りが出来ませんでした。ポイント圏内にももう一歩と、本当に悔しい結果です。課題はいくつかあったレースなので、きちんと解消して残りのレースでは頑張りたいと思います。
ドライバー/新田守男
僕らの今のパフォーマンスであれば、もう少し上の順位を取れたんじゃないかな、というレースになってしまいました。天候変化に惑わされたわけでもなく、流れだって悪くなかったんですが……。ただ、タイヤのバイブレーションがひどくて、ブレーキも厳しい状態でレースすることとなったので、そのあたりが大きく影響しているのかもしれませんね。次のタイも、僕らのフェラーリはストレートがあんまり速くないのでまた厳しいかもしれませんが、暑いレースになるのは間違いないので淡々と行きたい。クルマとしては決して悪い状態ではないので、なんとか表彰台に上がれるようなレースにできたらいいな、と思っています。
ドライバー/脇阪薫一
がっかり……です。別にこうしたらよかったとか反省点がなかったので、よけいにがっかりしているんです。追い上げられると思っていたんですけどねぇ。勝てるほどのハイペースではなかったけど、僕らに大きなミスがあったわけでもなく、ピット作業でロスがあったわけでもないし、500のクルマと交錯したわけでもなかったし。まぁ、確かにちょっと不具合抱えていましたが、1000kmもの長丁場だったら何かしら起こるものですから。
監督/小林敬一
もうちょっと行けるはずだったんですが、なんか……。いろいろ流れが悪くてどうにも思うような展開にはできませんでした。特に何か、というのはなかっただけにかなり残念です。期待に添えられず申し訳ありません。ただ、次のタイにはすごく期待しています。クルマのバランの良さはあのコースにはきっとマッチしているでしょうし、あとは流れをつかむだけ。ターボエンジンですから暑さだけが心配ですが、それさえ問題なければきっと上位に行けるでしょう。我々スタッフも過去の反省点をしっかり振り返って次に活かせるようにすれば、期待どおりの結果を出せると思います。
エンジニア/成沢健二
テストの時とはフィーリングが変わっていて、うまく合わせ込みができませんでした。同じタイヤでもテストとはフィーリングが違っていて、予選でちょっと沈んでしまってから、流れをうまく取り戻せなかったような気がします。ただ、距離はいっぱい走れましたし、データも取れましたから、それをまた次に向けて検証したいと思います。まわりがけっこう速くなってきているし、トラブルも出なくなっているので、我々としてももう少し速さを追求していくつもりです。